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田原総一朗「『安倍退陣論』まで出た小池劇場の失速」

連載「ギロン堂」

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田原総一朗(たわら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原総一朗(たわら・そういちろう)/1934年生まれ。ジャーナリスト。東京12チャンネルを経て77年にフリーに。司会を務める「朝まで生テレビ!」は放送30年を超えた。『トランプ大統領で「戦後」は終わる』(角川新書)など著書多数

田原氏がこれまでの「小池劇場」を振り返る(※写真はイメージ)

田原氏がこれまでの「小池劇場」を振り返る(※写真はイメージ)

「希望の党」を立ち上げた小池百合子東京都知事。ジャーナリストの田原総一朗氏がこれまでの「小池劇場」を振り返る。

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 9月29日付の朝日新聞の社説は、安倍晋三首相による衆院解散についてこう批判した。

「そもそも臨時国会は、野党の憲法53条に基づく召集要求を、3カ月余も放置した末にようやく開いたものだ。なのに議論を一切しないまま解散する。憲法を踏みにじり、主権者である国民に背を向ける行為だ。首相の狙いは明白である。森友学園・加計学園の問題をめぐる野党の追及の場を消し去り、選挙準備が整っていない野党の隙を突く。今なら勝てる。勝てば官軍の『権力ゲーム』が先に立つ『自己都合解散』である」

 野党はもちろん、多くの国民が今回の解散を、このようにとらえただろう。

 民進党は議員が次々に離党しまとまらない。一方、若狭勝氏、細野豪志氏らの「小池新党」もビジョンらしきものがなく、有権者の関心を呼びそうにない。それに民進党と「小池新党」が票を食い合えば、自民党にとって有利になる。安倍首相は、このように判断したのだろう。

 ところが、安倍首相が予想しなかった事態が生じた。小池百合子東京都知事が「希望の党」を立ち上げ、その代表になると宣言したのだ。安倍首相が解散を表明したのと同じ9月25日のことだ。この瞬間からメディアは小池一色になった。

 小池百合子という存在は余人にはないカリスマ性があり、小池氏の存在自体がビジョンとなる。都議選のとき、都民ファーストの会には具体的な政策らしきものは何もなかった。それでいて、知名度も実績もない候補者たちが、小池都知事が率いているということだけで、なんと49人も当選したのであった。自民党は23議席と惨敗だった。


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