スポーツジャーナリストの二宮清純さんは清宮について、「東京出身ですし、巨人ヤクルトは欲しがるのでは。長距離砲では松井秀喜以来のスーパースターになりうる、華のある選手。負け試合でも打席を見てから帰りたい、と思わせる和製大砲に成長するかもしれません。巨人に入団したら東京ドームの空席はなくなりますね」と話す。

 中村については、地元の広島や、打てる捕手を望むソフトバンクなどが熱視線を注ぐだろうと予想。

「キャッチャーは野球の要です。肩が強く、打てる、守れる、リーダーシップもある。3拍子も4拍子もそろった、野球をやるために生まれたような逸材です」

 2人の共通点については、「久しぶりに現れた逸材です。王貞治・長嶋茂雄や、清原和博・桑田真澄のように、スーパースターにはライバルがいる。中村は、清宮に欠けていたライバル物語のピースを埋める存在。2人ともスターになるべく生まれた選手です」という。

 即戦力の清宮と潜在力の高い中村。プロ野球界で、「ON」ならぬ「KN」と呼ばれる日が来るかも。(本誌・直木詩帆、西岡千史、太田サトル、小泉耕平/横田一)

週刊朝日 2017年9月15日号