「バックショットに自信があったのでセミヌードに挑戦、ちょっとがんばりました。ムキムキすぎない肉感も大事にしていきたいです。得意技がヒップアタックという、お尻を相手にぶつけるもので、ビーチの写真でも披露しています。意外と下半身がしっかりしているので、そのあたりも見ていただきたいなと思います。ビーチではブレーンバスターをかけた写真などもあって、そこは私たちプロレスラーにしか出せない魅力じゃないかなと思います」

 AKBが主催する「豆腐プロレス」との対戦も見てみたい、と記者が言うと、辰巳さんはこう答えた。

「こちら側としては、ぜひからんでみたいです。アイドルとしてもプロレスラーとしても、どちらの意味でも負けたくないです」

 冗談っぽく言う笑顔の瞳の奥に、一瞬リング上の迫力を感じたような気がした。
 近年、アイドル的ルックスの女子プロレスラーが人気を集めたり、AKB48をはじめとしてアイドルグループがプロレスの世界に参入するなど、再び女子プロレスラーのルックスにも注目が集まっている。

 東京女子プロレスの甲田哲也代表は出版のきっかけをこう語る。

「その流れの中、注目の女子プロレスラーのグラビア特集が週刊誌などであったのですが、東京女子プロレスの選手は選ばれなかった。我々はそういう面でのアピールが足りなかったのではないかという思いから、じゃあ自分たちで出してみようと」

 写真集では、可能な限り「プロレスぽさ」を排除したという。表紙の「Tokyo Jyoshi Pro Wrestling」という表記もよく見ないと分からない。

「最初はプロレスのコスチュームや試合のカットもという案もあったのですが、あえて外しました。鍛え上げた怪物的アスリートのような選手たちが見せる女子プロレスとは違った、普通の女の子に見える子たちががんばっている姿を見せるのが東京女子プロレス。とはいっても、普通の女の子よりは体格がいいので、表紙では身体を全部見せないものにしました(笑)」(甲田代表)

 発売は試合やイベント会場と一部書店、公式ウェブサイトでの通販だが、取扱書店から早くも追加注文が入っているという。(本誌・太田サトル)

※週刊朝日オンライン限定記事