妻:毎日が受験勉強並み!「ブランチ」のロケなんて、立ったまま寝てました。

夫:当時、僕と彼女のマンションがひと駅しか離れてなかったんです。それで、お互いのオフのタイミングが合った日に、気晴らしに散歩しない?って誘って。

妻:ちょうど中間が代々木公園だったんです。でも、どんなこと話したか覚えてないなあ。

夫:少なくとも、ドラマの話題は避けるように気を使ったよ。俺は。

妻:自然な形で付き合い始めたんですけど、周囲には内緒にしてました。出演者がみんな、本当に家族みたいに仲が良くて。あのチームワークを乱したくなかったのよね。

夫:みなさんに気を使わせちゃうからね。でも、デートは堂々としてたよね。

妻:文春も動かなかった!(笑) 完全ノーマーク。

夫:街の人は、気が付いてざわざわしてたけど、そっとしておいてくれた。今じゃ無理でしょうね。すぐSNSにアップされちゃいますから。

妻:だからドラマの収録が終わった時の安心感はすごかったね。

――ドラマは好評を博し、約1年半後、パート2が放送された。プロポーズはその撮影中だったという。

夫:結婚を意識した瞬間は、僕、覚えてるんですよ。

妻:あら。

夫:公園を歩いていてね、子どもが遊んでるでしょ。すると彼女、ごく自然に話しかけて、一緒に遊び始めるんですよ。

妻:そうだったかなあ。ドラマの子役と遊んでたのは覚えてるけど……。

夫:それを見ていて、「ああ、この人はいいお母さんになるだろうな」って思った瞬間に、心のスイッチがぐぐーっと……(笑)。

妻:私は……あなたがオーストラリアの占師さんに書いてもらったメモのことを覚えてる。

夫:映画の仕事で、オーストラリアで撮影してたんです。その時、現地のカメラマンの人が「有名な占師に会いに行くんだけど、一緒に行く?」って誘ってくれて。警察の捜査にも協力するような霊能者だっていうんです。

妻:その人が「あなたが結婚する人はここにいます」って地図を書いてくれたんですって。見せてもらったら、彼の家から私の家までの順路そのものなの! あれにはびっくりしました。

次のページ