武田双雲 NTTを辞めて書道家になった理由

週刊朝日#夫婦
 夫はテレビでも活躍中の人気書道家・武田双雲さん。185センチの長身とおおらかなキャラクターから、天真爛漫(らんまん)で「エネルギーの塊」という印象を受ける。そんな夫は19年前、大勢のなかで「独りで凜と立っているような」妻・玲子さんに出会い、一目ぼれをした。

*  *  *
夫:あれを一目ぼれっていうんですかね。NTTに入社してすぐ、支店の社員全員が集まった会で、初めて玲子を見たんです。

――1998年の春、二人は同期入社組として出会った。

夫:大勢いるなかで、玲子しか見えなかった。誰とも交わらないというか、不思議なオーラを出していて。

妻:変な人みたい(笑)。

夫:周りと騒いだりしないし、独りで凜と立っているように僕には見えた。でもそのときは声をかけられなくて。その後、同じ部署に配属されて、僕はすごく嬉しかったんだけど……。

妻:「よろしく! 武田です」って、初対面でガンガン話しかけてくる。正直、苦手なタイプでした(笑)。

夫:僕は超・社交的だから。

――そもそも、のちに書道家となる夫が、なぜNTTに就職したのだろう?

夫:僕はふわっとして、世の中が見えていないところがあって、「就職活動しなきゃいけない」ということがわからなかったんですよ。大学4年の終わりに友人たちに「え? これからどうすんの?」と言われて教授に相談に行ったら、推薦でそのままNTTに決まっちゃったという(笑)、ひどい就活エピソードで。

妻:そもそも大学もあまり考えずに決めたんでしょ。

夫:友達に「情報科学ってカッコよくない?」って言われて「うん、カッコイイ!」ってだけの理由。

妻:理系と文系があることも知らなくて。

夫:コンピューターにも全く興味がなかった(笑)。

――夫は自身を「注意欠陥・多動性障害(ADHD)だと思う」と分析している。

夫:昔から授業で椅子を作っても僕のだけ完成しない。次の教科に進んでいることに気づかない。空気が読めないし、いまだにほかの人が常識でわかっていることがわかっていないんです。性格はずっと明るかったですけどね。一人でいても、明るかったなあ。

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