春風亭一之輔“死んだ兄”の作文で日芸に合格 でも、実は… (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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春風亭一之輔“死んだ兄”の作文で日芸に合格 でも、実は…

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

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春風亭一之輔さんが吐露した亡くなった兄との記憶……その衝撃的な顛末とは (※写真はイメージ)

春風亭一之輔さんが吐露した亡くなった兄との記憶……その衝撃的な顛末とは (※写真はイメージ)

 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は、「合格」。

*  *  *
「サクラサク」季節がやってきた。受験の時、小説やドラマにある“そんな文句”から始まる合否の電報が現実にもらえる……と楽しみにしていた。

 でも届いたのは「あなたは先日の当○○校の入学試験に合格いたしました」という結果のみ。「サクラサカンノカ!」と、ちょっとがっかりした。

 後に続く文面は、「早く入学金を振り込めよ。さもないと合格はなかったことにすっぞ。よもや、うちは滑り止めじゃあるまいな! それでもいいけど、もらうもんはもらうからな!」という意味の、手続き案内。味もソッケもありゃしない。<サクラサク>から始まる電報……一度欲しかったなぁ。

 日本だからサクのはサクラなんだろう。やっぱ、オランダだと<チューリップサク>? モンゴルだと花から離れて<ヒツジフトル>とかね。中東は<アブラワク>か。ノルウェーは<シャケトレル>、オーストラリアは<カンガルーハネル>か。

 不合格の場合は<サクラチル>なんだろうか。なんか喧嘩売られてるかんじ。<ヒツジヤセル><アブラカレル><シャケマルデコズ><カンガルーアシクジク>とかね。

 私の母校・日大芸術学部放送学科は、入試の2次試験に作文があった。テーマに即した文を600字で自由に書けというもの。私の時は「あなたがいて……」というテーマ。

 しばらく思案して、年の離れた兄との思い出を書いた。

<私には年の離れた兄がいる。幼い頃は父親代わりだ。いろんなところへ連れていってもらって遊んだし、喧嘩もした。テレビのチャンネル権争いの末、ガラス窓を蹴破るほどの格闘。幸い怪我はなかったが、兄は両親から「12も離れていてなぜそんな喧嘩になるのか!」と叱られた。でもすぐに仲直りして、いつものように二人で遊び始める。何でも知ってる兄は憧れだった。兄にはカメラマンになるという夢があったらしい。


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