松山千春が偲ぶ千代の富士貢「田舎もん同士、気が合ったなぁ」 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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松山千春が偲ぶ千代の富士貢「田舎もん同士、気が合ったなぁ」

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週刊朝日#お悔やみ
10月1日、東京・両国国技館での会で、「燃える涙」を熱唱する松山千春 (c)朝日新聞社

10月1日、東京・両国国技館での会で、「燃える涙」を熱唱する松山千春 (c)朝日新聞社

 あいつはやんちゃなやつでさ。ある日、俺が札幌にいるから、ススキノで飲もうってことになって。そうしたら貢は決めた店に1時間くらい先に行って、周りの女の子たちに「俺な、松山千春って大嫌いなんだ。同じ北海道出身で同じ田舎もんだけど、あいつだけは許せない。だから俺の周りで松山千春の話だけはするなよ」とか仕込んでいた(笑)。それで俺はそんなこと知らないで、ばたっと店に入って「おお貢」って言うと、プイッとする。女の子たちが、あら~どうしたらいいんだろうこれって感じで……。その日、あいつは酔いつぶれて、体が小さいっていったって横綱だから。あの体を引っ張って、ホテルまで行ったんだよ。

 もう自分が国民栄誉賞を取った横綱ってことすら忘れて、行き交うおじさん連中に「おっ、千代の富士だ」って言われると、「千代の富士さんだろ」とか言うんだよ。あいつは本当にもう、最高なやつでしたねえ。

 俺たちと同じ年の中で、貢が先に死ぬなんて思ってなかったしな。俺はお前の冥福は祈らんよ。

 ちょっとだけ休んどいてくれよ。お前は福島町、俺は足寄(あしよろ)町。田舎もん同士、気が合ったなあ。お前が引退の時に曲を作ってほしいっていうから作ったよ、「燃える涙」。皆さん、本当に心の中にやつのことを残していてください。

週刊朝日 2016年12月23日号


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