「マイコプラズマはごくありふれた細菌。感染力も病原性も弱く、まれに脳炎や呼吸不全などを起こしますが、基本的には重症化しにくい。ただ、ワクチンがないので学校などでの集団感染の危険があります。この時期は人混みを避け、マスクや手洗いなどによる予防が大事です」(見理氏)

 せきが長引いたら、「医療機関でマイコプラズマ肺炎か別の病気かしっかり調べて」と前出の久住医師。

「数年前から、ある系統の抗菌薬が効きにくい耐性菌も出てきていますが、別の抗菌薬を使えば完治できます。長引くせきはマイコプラズマ肺炎に限らず、結核などでも起こるので、気がかりな症状があったら医療機関で検査を受けてください」

週刊朝日 2016年11月25日号