ほんの何秒かで結婚? 邦楽界の重鎮が秘話明かす (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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ほんの何秒かで結婚? 邦楽界の重鎮が秘話明かす

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週刊朝日#夫婦
長唄演奏家の稀音家義丸さん(右)と人形収集家の犬飼昌子さん夫妻(撮影/倉田貴志)

長唄演奏家の稀音家義丸さん(右)と人形収集家の犬飼昌子さん夫妻(撮影/倉田貴志)

 夫・稀音家義丸(きねや・よしまる)さんは邦楽界では演奏家の重鎮であり、邦楽研究家としても知られる。妻・犬飼昌子さんは人形収集家にして稀音家義之の名を持つ長唄演奏家。さまざまな顔を持つ夫婦の笑顔はなんとも穏やか、会話は洒脱。ともに80歳を超えた夫婦の出会いは、やはり長唄から。

*  *  *
夫:私のところは、嫁の来てがなくて大変だったんですよ。なぜって、芸事の家というのは収入がめちゃくちゃ。あるときはあるんだけど、ないときはまったく、一銭たりともない。で、お弟子の女性に囲まれていますでしょう。見かけは派手な、内実は貧乏人ですからね。いまだに常時そうですけど。ははは。

 候補者だけはたくさんいたけど、そんなところへ娘を嫁がせようなんて考え
る親はいません(笑)。

妻:でも、私は初対面のときから結婚する人だと思っておりました。

夫:もとはといえば、3代前から知っていたんです。名古屋で生まれた私の父、稀音家和喜次郎が、稀音家和三郎に内弟子に入ったときから縁ができたようです。
妻 その和三郎の隣に住んでいた私の母方の曽祖父母が、まだ子どもだった義父(和喜次郎)をかわいがったそうで、大正初年にさかのぼるそうです。私の祖母もやはり長唄をやっておりまして、のちに大磯で伊藤博文公をはじめ、そうそうたる人々に手ほどきをしているんです。

夫:長唄、三味線は当時の教養の一つでしたからね。

妻:そんなご縁でつながっていたと知ったのは、結婚後のことですけれど。


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