春風亭一之輔が好きな「金メダリストなのに悪いヤツ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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春風亭一之輔が好きな「金メダリストなのに悪いヤツ」

連載「ああ、それ私よく知ってます。」

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オリンピックで金メダルをとると、その後の人生が大変だ(※イメージ)

オリンピックで金メダルをとると、その後の人生が大変だ(※イメージ)

 落語家・春風亭一之輔氏が週刊朝日で連載中のコラム「ああ、それ私よく知ってます。」。今週のお題は、「金メダル」。

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 オリンピックで金メダルをとると、その後の人生が大変だ。

 当然だが、周囲からは「金メダルまでとったんだから」「金メダルをとるような人が」という目で見られる。

「金メダリストが車内で痴漢撃退!!」となると「さすが、金メダル!」となり、「金メダリストがスーパーで万引き!!」となると「金メダルまでもらっといて何してる!?」となるだろう。

 当人からすれば「いや、金メダル関係なくね!?」と言いたくなるに違いない。見て見ぬフリができないのは金メダルによるものでなく、ふとした出来心は金メダリストだってある。良いことしても、悪いことしてもつきまとう、金メダルの呪縛。

 金メダリストの再就職先というと指導者・解説者、専門外だとタレント・政治家……だろうか。金メダリストの専門外の「再就職」はどこか据わりの悪さを感じる。何のために政治家になったのっていう人もいるし。

 カート・アングルというアメリカのプロレスラー、この人はアトランタ五輪・レスリングの金メダリストだ。アマレスからプロに転向し大活躍した。

 アメリカンプロレスはキャラ設定が明確だ。アングルはもちろん金メダリストの超大型新人。だがメチャクチャなヒール(悪役)で売り出した。金メダリストなのに悪いヤツ。

 アングルは首からいつも自慢げに金メダルをぶら下げている。みんなあんたが凄いのは分かってるんだから、わざわざ自慢しなくても……。つーか、家にしまっとけよ。

 マイクパフォーマンスでは「君たちはボクのような金メダリストと試合できるのを光栄に思いなさい」みたいなことを偉そうに語る。レスラーには珍しく一人称が「ボク」(日本語訳だけど)。なるほど優等生は「ボク」っぽい。そのくせ、反則や奇襲攻撃も平気でする。たまに自慢の金メダルを奪われて半べそをかく可愛い一面も。三枚目的要素も持ち合わせている。


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