景気回復すれば政府VS日銀? フジマキが描く“日本経済シナリオ” (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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景気回復すれば政府VS日銀? フジマキが描く“日本経済シナリオ”

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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国債を売買するディーリングルーム (c)朝日新聞社

国債を売買するディーリングルーム (c)朝日新聞社

 日銀が紙幣を刷っては政府に渡す「量的緩和」政策。“伝説のディーラー”と呼ばれた藤巻健史氏は、繰り返されるこの政策こそが日本の“ギリシャ化”を防いだが、同時に日銀と政府のバトルの引き金になると主張する。

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「出口戦略のない異次元の量的緩和は円暴落の引き金を引く、と藤巻さんはおっしゃいます。でも、いつになってもその段階にいきません。やはり、オオカミおじいさんでしょうか?」。こんなメールを頂いた。

「CPI(消費者物価指数)の上昇率2%」達成の時期を毎回先延ばしする黒田東彦・日銀総裁と同じく、私もまちがいなくオオカミおじいさんだ。ただ、私は「(死んでから評価される)ゴッホと呼んでくれ」と開き直っている。円暴落はいつか来る。

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 日銀は現在、景気の低迷とデフレ状態から脱出しようと必死でもがいている。しかし、景気が現在悪いからこそ、市場も政治も平穏を保っている側面がある。

 後ずれさせたとはいえ、日銀は2017年度中にCPI上昇率が2%に達すると説明している。安定的に2%を達成したら、どうなるのか? その時点から、日銀と政府のバトルが始まると私は思うのだ。

 国の財布を満たすため、政府は今年度、新発債と借換債の国債を合計約150兆円発行する。一方で、日銀は今年、国債を約120兆円買い入れる予定だ。

 不動産市場を例に考えてみたい。住宅市場で年間に売られている家が新旧約150万戸で、うち約120万戸を中国人が買っているとする。ある時、中国人が「買うのをやめた」となれば、住宅市場はどうなるか? 間違いなく暴落だ。

 国債市場でも8割分の買い手がいなくなれば、同じことになる。住宅にしろ国債にしろ、いずれ買い手は現れるだろうが、それは価格暴落後のはずだ。

 価格が暴落(=金利は暴騰)すると、国債入札ができなくなる。非常に高い金利で国債を発行したら、金利支払いが重すぎて来年度以降の予算を組めない。


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