津田大介「情報検証こそ『紙』メディアのプライド」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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津田大介「情報検証こそ『紙』メディアのプライド」

連載「ウェブの見方 紙の味方」

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「紙」メディアこそ情報の検証に力を注ぐべきだ(※イメージ)

「紙」メディアこそ情報の検証に力を注ぐべきだ(※イメージ)

 ウェブを使った新しいジャーナリズムの実践者として知られるジャーナリストでメディア・アクティビストの津田大介氏は、「紙」メディアこそ情報の検証に力を注ぐべきだという。

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 最近の「紙」メディアは「ウェブ」から情報を仕入れ、現場取材なしで書かれた記事が増えている。それを可能にしたのがツイッターをはじめとしたソーシャルメディアの存在だ。マスメディアは何か世間をにぎわす大きな事件が起きると、識者から問題を分析するコメントを取って記事を仕上げるが、常にタイムリーな識者コメントが掲載されるわけではない。識者の時間的な都合や、連絡先がわからないなどの理由で、望んだ識者からコメントが取れないことも多いからだ。

 しかし、最近はツイッターやブログをチェックすれば識者のコメントが見つかるようになった。それらは公開の場で書かれた情報のため、紙メディアやテレビは「引用」という形でそれを処理できる。結果、本人に確認がないまま、ネットのコメントがニュース記事や番組に入れられるようになった。

 もっとも、コメントを勝手に使われる識者の中には、このやり方を快く思わない人も多い。なぜならツイッターやブログに書いたコメントは、メディアから依頼を受けて出したコメントではないため、他人が書いた記事の中に入れられると文脈がずれてしまうことがあるからだ。ツイッターは140文字しか書けないため、複雑な事象を説明するには足りない。

 そんな中、「本人がツイッターやブログで書いたことがそのまま掲載されるならまだマシ」と言えるような事例が起きた。ネットの話題を記事にした産経新聞が情報確認を取らずにウェブ版に掲載してしまったのだ。


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