「00年から昨年までの16年間の平均では、1月は日経平均が前月末に比べ2.26%下落しています。一方、日経平均に逆行する形でジャスダック指数とマザーズ指数は上昇しており、大型株が中心の東証1部の下げを嫌って、新興市場に投資マネーが流入する傾向がうかがえます」(中原氏)

 2月以降の平均騰落率でも「月ごとのトレンドが確認できる」と中原氏は続ける。2月から4月までの3カ月間、日経平均だけでなく、ジャスダック指数も3カ月連続で上昇。その後は連続高相場の小休止なのか、5月に日経平均もジャスダック指数も下げに転じるが、6月にはそろって前月の下落率を超える値上がりを示している。

「そのほかの特徴として、特定の日が異常に強かったり弱かったりする『特異日』も存在します。典型的なのが年度末を前にした3月24日です。過去11年では11勝0敗と、負け知らずなんです」(同)

 一方、1月13日は1勝8敗、3月2日は2勝9敗と、いずれも大幅な「負け越し」に終わっている。売りが優勢になりやすい「下げの特異日」である。

 ちなみに、1949年の東証再開からカウントしていくと、1月14日の37勝13敗、6月30日の38勝16敗などが上げの特異日だが、最近はその傾向が薄れており、必ずしも上がりやすい日ではないようだ。はるか過去にさかのぼって膨大なデータを取ればいいというわけではなく、今後の動向を予測するには、海外投資家とネットトレーダーが相場の主役となった、ここ10~15年程度のデータをひもとく必要がある。

週刊朝日 2016年2月26日号より抜粋