・Q8、9、10で「Aタイプ」と診断された人

「絶対に損をしたくない」「元本保証してくれなければイヤ」という、損失を許容できないタイプ。自分のお金でリスクをとること自体に抵抗があるため、預貯金や個人向け国債など元本が保証されている商品での運用にとどめておくのがよい。なお、同じ預金といっても、「外貨預金」は為替変動リスクで元本割れもある商品なので要注意。

・合計24点以下のBタイプ

 少しならリスクをとってもよいと考えるタイプ。国内株式、外国債券、外国株式などは投資信託やETF(上場投資信託)をベースにポートフォリオ(資産配分の組み合わせ)を組むとよい(例=国内債券80%、国内株式8%、外国株式7%、外国債券5%)。国内債券で運用するインデックスファンド(特定の指数に連動する投資信託)の利回りが物足りないと思うなら、既発の社債も選択肢に。より慎重派なら、国内債券部分を預貯金などに置き換える方法もある。

・合計25点以上、44点以下のCタイプ(ただしQ4またはQ5が2点以下ならBタイプへ)

 手堅く儲けるために、リスクをとりながら効率的な投資をしたいと考えるタイプ。外国債券などは投資信託やETFをベースに、国内株式は自分で銘柄選択ができるなら個別株に投資してもよい(例=国内債券65%、国内株式12%、外国株式12%%、外国債券11%)。

・合計45点以上のDタイプ(ただしQ4またはQ5が2点以下ならCタイプへ)

 資金的にも余裕があり、ある程度の損失は覚悟のうえ、積極的にリスクをとって資産を増やしたいと考えるタイプ。GPIFの現行の基本ポートフォリオ(国内債券35%、国内株式25%、外国株式25%、外国債券15%)が参考になるが、冒頭のように、時には大きな損失を出す配分であることは念頭に置いてほしい。ビギナーの場合はCタイプが無難だ。

・Q2で「Zタイプ」と診断された人

 現在、貯蓄のないあなたには、投資はできない。まずは家計を見直し、ムダ遣いをやめ、固定費などを削減して預貯金をするように努力を。貯蓄がないうえに住宅ローンなど負債を抱えている人は、ローン返済などを最優先しよう。

 あなたはどのタイプだっただろうか。今後の運用や投資の際の参考にしてほしい。ただし、と深野さんは警鐘を鳴らす。

「老後資産を増やさなければという焦りで、初心者が退職金ですぐに投資を始めてはいけません。退職金はまず定期預金に預けて、今すぐ運用を!と思い込んでいる頭を冷やすとよいでしょう。運用も大事ですが、家計の収支バランスもきちんと見直しましょう」

 運用や投資の際の心得やリスクを抑える戦略など、詳しくは、週刊朝日MOOK「定年後のお金と暮らし2016」をご覧ください。

週刊朝日  2016年1月1-8日号