自分に最適な投資・運用法を知ることから始める(写真はイメージ)
自分に最適な投資・運用法を知ることから始める(写真はイメージ)

 定年を目前にして、「資産運用をしないと老後の生活が心配。でもどう始めていいかわからない」という人は多い。失敗しないためには、まず自分のリスク許容度を知ることが重要だ。「虎の子の退職金」を手にしたときに慌てないよう、自分に最適な投資・運用法を知ることから始めよう。

 約135兆円の年金積立金を運用する世界最大の年金基金「年金積立金管理運用独立行政法人」(GPIF)が、2015年7~9月期の運用実績で7兆8899億円もの損失を出したのは記憶に新しい。「安全第一」であるはずの公的年金の運用機関でさえも、市場の動向次第で巨額の損失を抱えるリスクがあるのが投資の世界だ。ファイナンシャルプランナーの深野康彦さんは、アベノミクスによる株価の上昇局面が落ち着いているいま、あらためてこう語る。

「投資で成功するために最も重要なのは、リスク管理です。株価が上昇基調にあるときなどは忘れがちですが、相場には上下の波があり、投資にはリスクが伴うことを常に意識してください。一番恐ろしいのは、リスク過多になることです」

 リスク許容度は人や資産状況によって異なる。そこで、これから投資を考えているビギナーには、深野さんが作成した下の「退職金」投資・運用法診断が役に立つだろう。質問に答え、点数を合計すれば自分のタイプをつかむ目安になる。

◇あなたの最適な投資・運用法は?
各設問について、選択肢の中から自分の考えや状況に最も合っているものを一つ選んでください。点数をすべて足したものが、あなたのタイプになります。

Q1:退職までどのくらいの期間がありますか?
A 10年以上/5点
B 3年以上、10年未満/3点
C 3年未満/2点
D すでに退職している/1点

Q2:現在の金融資産(退職金を含む)は、どれくらいありますか?
A 3000万円以上/5点
B 2000万円以上、3000万円未満/3点
C 1000万円以上、2000万円未満/2点
D 1000万円未満/1点
E 貯蓄なし/Zタイプ

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