新アベノミクス 専門家は「希望的観測どころではない」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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新アベノミクス 専門家は「希望的観測どころではない」

連載「虎穴に入らずんばフジマキに聞け」

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ボードを掲げながら、記者会見する安倍晋三首相 (c)朝日新聞社 

ボードを掲げながら、記者会見する安倍晋三首相 (c)朝日新聞社 

 安倍首相が日本再生に向け、発表した“新アベノミクス”。しかし、現実的な施策ではないと、元モルガン銀行東京支店長などを務めた、フジマキこと藤巻健史氏は危惧する。

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 先日、(株)フジマキ・ジャパンで弟・幸夫の下で働いていた中村イクコさんが、私の秘書だった平岡さんと一緒に議員会館の私の部屋を訪ねてくれた。その後、私の誕生日にイクコさんからメールが届いた。

「社長、お誕生日おめでとうございます! 先日はお忙しい中、お相手いただきありがとうございました。久しぶりにお会いできて嬉しかったです。議員会館のキレイな建物に癒やされましたが、社長の部屋の汚さで、一気に現実に引き戻されました。現実はキビシイですね」

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 9月24日、安倍晋三首相(自民党総裁)は党の両院議員総会の後に、「アベノミクスは第2ステージに移る」と述べ、経済推進力となる新たな「3本の矢」として「GDP(国内総生産)600兆円」「子育て支援」「社会保障強化」を掲げた。

 GDP600兆円の目標は内閣府の「中長期の経済財政に関する試算」の「経済再生ケース」に沿って考えられているようだが、このシナリオで名目GDPが600兆円に達するのは今から6年も先(2021年度)だ。しかも、その前提は「名目GDP成長率3%前後」を6年間にわたって持続することだ。これはかなり難しい。

 IMF(国際通貨基金)の想定する日本の現在の潜在成長率0.5~1%を、はるかに超えているからだ。潜在成長率とは、資本、労働力、生産性を最大限稼働して達成可能な成長率であり、中長期的な成長率の“天井”だ。それを持続的に超えるには、かなりドラスティックな改革が必要だ。日本の労働力は毎年0.5%ずつ減っているのだから、ざっくりいってアメリカの2倍ほどの生産性向上が不可欠だ。残る2本の矢の「子育て支援」「社会保障強化」でアメリカの2倍の生産性向上が可能なのか?


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