絶好調より少し疲れているくらいがいい? 羽生善治の“棋士”道 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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絶好調より少し疲れているくらいがいい? 羽生善治の“棋士”道

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羽生善治(はぶ・よしはる)1970年、埼玉県生まれ。小学6年生で二上達也九段に師事し、奨励会に入会。85年、中学3年生で四段となり、史上3人目の中学生プロ棋士となる。89年、初タイトルとなる竜王位を獲得。96年、王将位を獲得し、名人、竜王、棋聖、王位、王座、棋王と合わせ、史上初の七冠王となる。現在、名人、王位、王座、棋聖の四冠を保持。著書に『羽生の頭脳1~10』(日本将棋連盟)、『決断力』『大局観』『適応力』などがある(撮影/写真部・岡田晃奈)

羽生善治(はぶ・よしはる)
1970年、埼玉県生まれ。小学6年生で二上達也九段に師事し、奨励会に入会。85年、中学3年生で四段となり、史上3人目の中学生プロ棋士となる。89年、初タイトルとなる竜王位を獲得。96年、王将位を獲得し、名人、竜王、棋聖、王位、王座、棋王と合わせ、史上初の七冠王となる。現在、名人、王位、王座、棋聖の四冠を保持。著書に『羽生の頭脳1~10』(日本将棋連盟)、『決断力』『大局観』『適応力』などがある(撮影/写真部・岡田晃奈)

 15歳でプロ棋士になって30年。25歳で前人未到の7大タイトル独占を果たし、通算勝率7割以上。史上最強の棋士ともいわれる羽生善治(はぶ・よしはる)さんが、4日前に王位戦防衛を果たし、2日後には王座戦というタイミングで、作家・林真理子さんとの対談を行なった。そこでは、棋士の知られざる天才ぶりが語られた。

*  *  *
羽生:対局中の景色とかよく覚えているんですよね。去年ぐらい、対局場所の近くで盆踊りをやっていて、「東京音頭」を聞きながら指していたんです。そうしたら次の日も、その次の日も、「東京音頭」が頭の中から消えないんですよ(笑)。すごく集中した状態で聞いたので。

林:それは大変ですね(笑)。対局中って、頭がフルマラソンしてるような感じなんでしょうか。

羽生:先を読んで計算しているときもあるし、過去のことを必死に思い出そうとしているときもあるし、大ざっぱに方向性とかビジョンとかを探そうとするときもあるし。プロセスがかなり違うので、それでくたびれるところがありますね。

林:調子がいいときには、盤や駒がいつもより優しげに見えるとか、そんなことってあるんですか。

羽生:朝起きて「よし、絶好調!」というときは、あんまりよくないんですよね。そこでピークがきちゃってるんで。ちょっと疲れているぐらいのほうが余計なものがそぎ落とされて、感覚が鋭くなっていることが多いです。それが過ぎるとくたびれちゃうので、微妙なところですけど。

林:ボクサーは相手の筋肉を見ながらパンチを予想するっていいますけど、将棋にもそういうところあります? 相手の息づかいとかで次の一手を予想したり。


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