<郷愁のチキンライス> 幻の「ハムライス」という料理 (2/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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<郷愁のチキンライス> 幻の「ハムライス」という料理

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週刊朝日#グルメ
鎌倉ハム富岡商会に残る、「チキンライスの素」のラベル版下

鎌倉ハム富岡商会に残る、「チキンライスの素」のラベル版下

 一緒に記されている調理法には、ご飯と一緒に<とろ火で煎りつけながら混合せます>と書かれている。現在の簡単調理商品のさきがけみたいでもある。

「他にもタンシチューやビーフシチューの缶詰を出していました。かなり時代を先取りした商品でしたね」

 と秋本さん。

 トマトケチャップや鶏肉が身近になるよりも前の時代。チキンライスの素は、明治屋や白木屋などで扱われる高級商品だったようだ。

 富岡商会に残る昭和7年度の「販売統計」によると、ハムライスの素が885箱に対してチキンライスの素が1207箱とチキンライスのほうが売れている。逆転現象が起こった。ブックレットには、<そしてハムライスはいつの間にか姿を消してしまったのである>と書かれている。

 ハムライスは、幻の料理となり、チキンライスは、戦後を駆け抜けていく。

(太田サトル)

週刊朝日  2015年8月28日号


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