本誌連載の「おすすめアプリ生活」で今週、ライターの小幡恵が推薦するのはサンタにプレゼントのお願いを届ける「サンタメール」。子どもが欲しがっているものも知ることができるという。

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 今年、25歳になる私の息子は小学校2年生ぐらいまでサンタクロースの存在を「疑いながらも信じていた」ように思う。

 もっとも、それは親の側の「努力」の結果で、幼稚園の頃はクリスマスの朝、「サンタさんからの英語の手紙」を残しておいたり、プレゼントの包装紙が「新宿 伊勢丹」だったりしないように注意したりと、半ば面白がって、半ば意地で子どもを騙そうとしていた成果である。

 どこの家でも子どもがサンタクロースを信じているのは、せいぜい小学校の低学年までだろうなあ、と思っていたのだが、こんなデータを見つけた。2012年にベネッセが2545人を対象に調査したもので、「現在あなたの子どもはサンタクロースを信じていますか」という設問に対する保護者の答えである。

 幼稚園の子どもを持つ親はほぼ100%が「はい」。1年生は90.1%、3年生は79.6%だったという。このあたりまではなんとなく納得できるのだが、小学校6年生になっても「はい」が38.5%。さらにびっくりしたのは、中学3年生の子どもを持つ親の17.3%が「はい」と答えていることだ。

 どうせ「サンタを信じるくらい純粋でいてほしい」みたいな親の勝手な「希望的観測」がほとんどだろうとは思うけど、中3にもなって「サンタ」を信じてたらほほえましいどころか、シンパイになりませんかね。

 それはともかく、最近はこんなアプリも。サンタさんに欲しいものをリクエストすると、翌日ちゃんとアプリ内に返信が届く。フィンランドのサンタさんからカードが届くというサービスは以前からあったが、今やサンタもスマホユーザーなのだ。

 100円の有料版だと返信を親が代筆することもできる。「素敵なお城がほしい!」などと書いていたら、サンタのふりをしてオトナの事情を説明し、安いものに誘導しよう。

週刊朝日 2014年12月5日号