今年、芸能生活25周年と30歳の誕生日という節目を迎えた栗山千明さん。つややかな黒髪と透き通るような肌、大きくて美しい瞳……。ミステリアスな雰囲気を持つ美女の意外な素顔が、作家・林真理子さんとの対談で明らかになった。

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林:ふだんの栗山さん、ぜんぜん想像つかないですよ。すごく素敵なお部屋で本読んでるとか、シャムと遊んでるとか……。

栗山:アハハハ。トイプードルは飼ってますけど、ふだんはそんなにおしゃれじゃないですね。

林:パーツの一つひとつがほんとに美しいですが、そういう賞をとったことはあるんですか。

栗山:ヘアとかネイル、美脚とかですね。

林:パーツで表彰されちゃうってすごいですね。でも、さっきから話を聞いてると、賞をもらうかどうかなんて、栗山さんにとってはどうでもいいんじゃないですか?

栗山:はい(笑)。

林:アカデミー賞もらいたいなんて思わないでしょう。

栗山:そんなに思わないですね。多くの人に見ていただいて評価されることは素晴らしいと思うんですけど、「もらえたらラッキー」という感じですかね(笑)。

林:結婚も、「誰か現れればラッキー」という感じ?

栗山:まあそうですね。

林:ぜんぜん焦ってもいないし、する気もないですか?

栗山:焦ったほうがいいのかなとは思うんですけど、焦ってするものでもないし。

林:周りから「欲がなさすぎる」って言われないですか。

栗山:言われますね。たまにアンケートで「欲しいものは?」って聞かれると、「欲しいものが欲しい」みたいな(笑)。たぶん基本は、あるものの中でどうしようかと考えるタイプなんでしょうね。物欲はあんまりなくて、壊れたとか、これがないと仕事ができないとか、そういうレベルじゃないと新しいものを買おうとしないかも。でも、食欲はあります(笑)。

林:仕事欲はどうですか。

栗山:お仕事はしていたいんですが、「こういうのじゃなきゃいやだ」というこだわりはないんです。自分がやりたい役だけやってても楽しくないし、求められていることに応えるタイプだと思います。

林:なるほど。考えたらすごいキャリアですよね。ハリウッド映画に出ちゃうわ、蜷川芝居にも出ちゃうわ、みんなが目指すことを10代、20代でやっちゃったんですもんね。

栗山:その意味では自分でも恵まれてると思うんです。10代、20代はほんとに濃いお仕事をさせていただいて、いい出会いをたくさんしてしまったから、「次、何をやりたい」ってあまり思いつかないんです。

林:栗山さん、このミステリアスな美しさのままでいてくださいね。あんまりくだけたところを見ると、ファンの人がガッカリするかもしれない。

栗山:そうですね。最近、芸能人の方でブログをなさってる方も多いですけど、私は一切やってないんです。わざわざミステリアスに振る舞う必要はないと思うんですけど、自分からさらけ出すのはちょっと違うと思うので。

林:髪も肌もなんでこんなに美しいのか……。

栗山:たぶんおいしいものを食べて、おいしいお酒を飲んで……。

林:あら、私だって食べて飲んでますけど(笑)。もちろん節制はしてるでしょう?

栗山:してないです。運動しなきゃとは思うんですけど、あんまり好きじゃないですし。食べることは好きなので。

林:でも、炭水化物は抜いてるとか?

栗山:いえ、夜中のラーメンとかも食べます(笑)。

林:うそ! ほんとですか?

栗山:夜中にこっそりキッチンで作ったりして。

週刊朝日  2014年11月14日号より抜粋