田原総一朗「公明党なしではバランスが取れない自民党の危なっかしさ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「公明党なしではバランスが取れない自民党の危なっかしさ」

連載「ギロン堂」

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 集団的自衛権の行使に関する問題。ジャーナリストの田原総一朗は自民党内に論争を巻き起こす「ハト派」がいないことを指摘する。

*  *  *
 集団的自衛権の行使を認める憲法解釈の変更について、自民、公明の両党が大筋で合意したようだ。

 最後に両党が対立したのは、集団的自衛権を使うための要件で、政府は「我が国の存立が脅かされ、国民の生命、自由及び幸福追求の権利が根底から覆されるおそれがあること」としていたのだが、公明党が「おそれ」では歯止めがなくなると懸念を強め、結局「おそれ」が「明白な危険」に変わって、合意となったのであった。

 だが、自民党が公明党に妥協したことで、曖昧なかたちとなった部分もある。

 政府は、国連決議に基づき侵略国などを制裁する集団安全保障については、「参加しない」と言ってきたのだが、途中で「参加する」になり、結局は結論の先送りとなった。

 そのため、おかしな話となった。海上自衛隊が集団的自衛権の範疇で機雷を除去している最中に、国連安全保障理事会で掃海の決議が採択されると、活動の根拠が集団安全保障に移るために、掃海を中断せざるを得なくなるのだ。これでは、国際社会ではとても理解されないだろう。

 集団的自衛権の行使をめぐっては、公明党はよく頑張ったと私は評価している。おかげで集団的自衛権をめぐる自民党案の曖昧さや矛盾がずいぶん露呈して、問題点がわかりやすくなった。

 だが、少なからぬ国民は、安倍晋三首相が集団的自衛権で先走りすぎている、と危機感を覚えているのではないだろうか。


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