田原総一朗「安倍政権はイラク戦争支持の過去を総括せよ」 (1/2) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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田原総一朗「安倍政権はイラク戦争支持の過去を総括せよ」

連載「ギロン堂」

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 2003年、アメリカのイラク侵攻を支持し、イラクのサマワに自衛隊派遣した日本。10年たった今、その総括を日本はしなければならないとジャーナリストの田原総一朗はいう。

*  *  *
 アルカイダから派生したといわれるスンニ派テロ組織「ISIS(イラク・シリア・イスラム国)」が、イラク北部の主要部を掌握し、首都バグダッドに迫っているという。事実上、イラクは内戦状態と言える。

「ニューズウィーク」誌で、政治コラムニストのレイハン・サラムは、「アメリカが03年にイラクに侵攻したのは大きな間違いだった。そして11年に米軍がイラクから撤退したこともまた、大きな間違いだった」と厳しく指摘している。

 イラクに侵攻したときの大統領はブッシュ、撤退したときはオバマ大統領だが、両者ともに大きな間違いを犯したというのである。

 確かにブッシュ大統領のイラク侵攻は、フセイン大統領がアルカイダと深くかかわりがあり、しかも大量破壊兵器を隠し持っているというのが理由だったが、その事実はなく、いわばイラクを制圧するための言いがかりだった。要するにアメリカの言うことを聞く「親米政権」をつくりたかったのだ。フセインをつぶせば、イラクは「親米政権」で収まると、簡単に考えていた。歴史が200年しかないアメリカ人には、千年以上のイスラムの宗派の深いもつれ、対立など理解できず、また理解しようともしなかったのであろう。

 私は、イラク戦争の3カ月前にバグダッドに行った。平和で穏やかな都市だった。目的はフセイン大統領インタビューだったが、バグダッドに着くと、イラク側のコーディネーターに、「田原一行の動きは、CIAがすべてキャッチしていて、フセイン大統領に会った瞬間に爆撃する。フセイン大統領には会わせられない。そのかわり、ラマダン副大統領とアジズ副首相に会わせる」と言われ、やむなく2人に会った。

 ラマダン副大統領が言った言葉が、強く記憶に残っている。


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