Amazonで購入 「ソチオリンピック2014総集編 2014年」
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 アスリートがその能力を発揮するために、栄養管理は欠かせない。ソチ五輪に出場する選手たちは、どのような食事でコンディションを整えているのだろうか。

 フィギュア男子代表最年長の高橋大輔(27)。その食生活は2008年以降、スポーツ栄養アドバイザーの石川三知(みち)さん(43)が担う。

 シーズン中はほぼ週1ペースで高橋の自宅へ出向き、1週間分の食事をまとめて作る。それらを高橋は毎日、自ら選んで食べている。メニューは練習の様子を聞き取り、コンディションにあわせて考案するが、厳密なカロリーコントロールをしない分、脂質を抑えることを心がけている。

「新鮮な食材を使い、食材の数をできるだけ多くし、色と香りを大事にしています。例えば、早く休みたいときは、色鮮やかで歯ごたえのいいものやスパイスが利いたものは避けたい。そうしたことにも配慮してメニューを考えます」

 石川さんは1月31日、自分の荷物以外に、スーツケース4個、合計60キロの荷物を抱え、ソチへ旅立った。スーツケースの中身は真空パックの米や味噌のほか、乾物、保存容器、包丁2本、炊飯器、鍋、フライパン……。

 ソチでは選手村のレストランなどがあり、必ずしも石川さんが毎食作る必要はないが、万全を期すために現地入りするのだという。

「本当はどこで食べてもいいし、ロシア料理もおいしいですよね。ただ、海外ではどうしても脂質が多い食事になりがち。どんな状況でも対応できるよう準備しています」

 ちなみに高橋の好きな料理はハンバーグ、カレー、クリームシチューだとか。

「案外子どもっぽい食事が好きなんです(笑)。ハンバーグは低脂肪で作るためにかなり工夫し、おかげで挽き肉を使った料理が上手になりました。おそらくソチでも作ります!」

週刊朝日  2014年2月14日号