ここ最近、国内で外国為替証拠金取引(FX)をする個人投資家が急増している。短期で稼げ、元手も少なくて済むため、主婦にも人気だ。広島県に住む主婦のMayuhimeさん(ブログ名、42歳)がFXを始めたきっかけは、子育てだった。

「会社を経営してバリバリに働いとったんですよ。下の娘を妊娠し、自分の手元で育てたいと思っていたんだけど、出産した後に働きに出たら、そうはいかなくなるじゃないですか。ちょうど、友達の友達がFXで儲けて家を建てたと聞いて始めてみようと思ったんです」(Mayuhimeさん)

 しかし、コトはそう簡単ではなかった。3カ月で100万円を失ってしまったのだ。そこで、売買のタイミングのシグナルを出してくれる有料のシステムを4万9千円で購入し、1日約20時間ずっと売買シグナルとチャートを見続けたという。

「切迫流産だったんで、家事もできずに安静にしてなくてはダメだったんです。寝ながらずっとチャートを見てましたね。出産後も母親は夜泣きとかで寝られない。これはチャンスだと思って、またチャートを見てました(笑い)」(同)

 それだけ見ていると、次第に売買のパターンを体で覚えたというからすごい。2年目にして月300万円程度も儲け始めたという。

「ご飯を食べるときも、夫と出掛けるときも、ノートパソコンを開いて見ていたんです。そしたら、あるとき、夫から『お前は何がしたいんか。月に300万円儲かってそれがどうなんじゃ』って言われてしまった。それで、ハッと気付いた。家族の関係がダメになったら、お金の価値はなくなると」(同)

 今は隙間の時間だけで十分に稼げるという。

週刊朝日  2013年8月16・23日号