片瀬那奈「女優はいつやめてもいいんだけど…」 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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片瀬那奈「女優はいつやめてもいいんだけど…」

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週刊朝日

 現在公開中の映画『二流小説家 シリアリスト』で陰のある女性を演じる片瀬那奈に、これまでの女優人生について話を聞いた。

「プレッシャーが人を大きくする」と確信している。デビュー直後、「せっかく芸能界に入ったのだから、お芝居も経験してみたい」と軽い気持ちで挑んだドラマがあった。そのとき、演出家から「下手くそ!」「最悪!」と、散々しごかれ、「このままじゃやめられない」と思ったことが、その後の女優としての活動につながっている。

「『フラガール』という舞台に出演することが決まったときは、何カ月もフラダンスのお稽古をしてから、本番に挑みました。与えられた課題がどんなに難しくても、スケジュール的にキツくても、『はい、できます』と言えるようにするのが、俳優としてあるべき姿だと思っているので……。そうやって、普段の生活ではなかなか経験できないことに集中して取り組めることも、お芝居をする醍醐味かもしれません」

 自分でも“成長したな”と思えるところは、「突き詰めすぎずに、力を抜くことも覚えた」ことなのだとか。「人って、役割を与えられると勝手に頑張っちゃうものなので(苦笑い)。力を抜くって案外難しいんです。でも、最近は、それがちょっとずつできるようになったような気がします」。

 興味を持ったことには、とことんまでのめり込みやすい性質。2年前から情報番組でMCを務めているが、“片瀬那奈”として人前に出るときは、そういうオタク気質な部分が、ずいぶん役に立っているのだという。

「何でも、“知りたい欲”は強いですね。最新家電の情報を集めるのが趣味だし、機械とかオモチャとか、男の子が好きそうなものが好きだったり(笑い)。新しい情報はできるだけ入れるようにしています。収集癖もあって、ご当地キューピーは、1800体まで集めました。ただ、いくら集めても次から次へと新しいものができちゃうので、コンプリート(あるものを全部そろえること)するのは諦めましたけど(苦笑い)」

「このミステリーがすごい!2012年版(海外編)第1位」をはじめ、海外ミステリー部門で初の3冠に輝いた『二流小説家』が、世界に先駆けて日本で、日本人キャストによって映画化された。片瀬さんが演じるのは、死刑囚から告白本の執筆を依頼された小説家とともに、12年前の事件の真相を追う遺族の役だ。

「一日のうちに三つの現場に行ってそれぞれ違う役を演じることもあるので、割と役のスイッチの切り替えは速いほうなんですけど、今回は、私とは全くかけ離れたキャラクターだったので、早めにスイッチを切り替えておくようにしました。映像もキレイだし、音楽は私の大好きな川井憲次さんで、すごく音と感情がリンクしていて。スリリングなのはもちろん、クールでクオリティーの高い映画になったと思います」

 女優の仕事がとにかく好きだ。かといって、女優としてずっと生きていくと決めているわけではない。

「いつでもやめていいんだけど、でも絶対やめたくない」。そんな言葉に、常に今を精いっぱい生きようとする自然体の彼女を見た。

週刊朝日 2013年6月28日号


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