「どこもあいまい」 社会学者・開沼博氏が各党の原発政策を比較 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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「どこもあいまい」 社会学者・開沼博氏が各党の原発政策を比較

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首相官邸前では、脱原発を訴えるデモが続く (c)朝日新聞社 

首相官邸前では、脱原発を訴えるデモが続く (c)朝日新聞社 

 今回の選挙の争点のひとつでもある原発政策。どういった点に注目すべきなのか、社会学者の開沼博氏は次のように話す。

*  *  *
 脱原発では、いくつかの党が「2030年代」「20年代」「なるべく早く」などとゴールの時期を示して、原発をゼロにするとしています。しかし、そのためのプロセスはあいまいです。

 エネルギーの枠組みを組み替えることは、お題目を唱えるだけではできません。原発をなくすかわりに再生可能エネルギーを増やそうというのは間違っていませんが、明日から再生可能エネルギーで原発を代替するというのは夢物語です。遠い将来と明日をつなぐ道(プロセス)を提示すべきなのです。

 私はそのための有力な手段は、石炭や天然ガス火力の増設などだと思います。しかし、こうした移行過程のエネルギーのあり方に言及している党はそれほど多くない。これは、とても残念なことです。

 各党の政策を具体的に見ていくと、自民党の政策は、ほぼ現状維持で、現実主義路線です。これなら確かに実現できるでしょうが、エネルギーの枠組みはいまとさほど変わりません。

 一方、民主党は2030年代に原発稼働をゼロにするとしていますが、そのための具体的なプロセスは示せていません。この点は、「卒原発」を掲げる日本未来の党も同じです。どちらも実現可能性という観点からは疑問符がつきます。脱原発や卒原発を掲げる各党は、聞こえのいい言葉で、都市部の中間層以上の浮動票を狙っているという感じがしますね。

週刊朝日 2012年12月21日号


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