いじめ問題対応で見え隠れする教員集団の「親分子分」関係 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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いじめ問題対応で見え隠れする教員集団の「親分子分」関係

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 いじめによる惨事が繰り返されるなか、学校は、教育委員会は、なぜ変われないのだろうか。元東京都杉並区立和田中学校校長で、東京学芸大学客員教授の藤原和博氏は、教職員の隠蔽(いんぺい)体質の背後にある「親分―子分関係」に問題があると言う。

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 大津市の事件で感じた教員集団の「隠蔽体質」や「事なかれ主義」は、2006年に北海道滝川市でいじめを苦に小学6年生が自殺した事件の後に、私が文部科学省の対策チームに加わって感じたものと同じでした。一方、大津市の教育長が襲撃された事件は言語道断で、教育問題の本質とはかけ離れたものと認識するべきです。

「隠蔽体質」や「事なかれ主義」の背後にあるのは、教員集団における強固な「親分―子分関係」です。東京都杉並区立和田中学校の校長を退任して全国の教育委員会を訪ね歩くようになってからも、その関係性を目の当たりにしました。まず教員の間には、出身大学や加入組合ごとの大きな派閥があり、序列が厳しく決められています。上からの覚えをめでたくするために、お中元やお歳暮を贈ることや、飲み会でのお酌も見慣れた光景です。

 忘れられないのは、校長と教育長が集まった宴席で、人事権を持つ教育行政トップの教育長の席に、ビール瓶を持った校長がずらりと列をなしていた光景です。こんな環境で純粋培養されてしまうと、学校でいじめなどの問題が起きても、保身やかばい合いの論理が優先されてしまうのも不思議ではありません。

※週刊朝日 2012年9月7日号


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