テレビ局も不況のあおりをうけて久しい昨今。テレビマンは、視聴者だけでなく、"スポンサー様"に気を使う日々だという。

 あるバラエティー番組の関係者は、スポンサーとの関係をこう明かした。

「特に気を使うのが1社提供の番組。不祥事があった枠の次の番組企画で、スポンサーからは『数字(視聴率)よりもイメージを重視してくれ』とお達しが出たことがありました」

 つまりは、きわどい内容になりがちな「お笑い系」などでなく、イメージのよい感動話などを取り上げるように、ということだ。VTRも放送前にスポンサーサイドがチェックすることもあるという。

 スポンサー様の"ご意向"を聞いたがために、こんなトホホなケースもあるという。

「多部未華子主演でTBSで放送中の『浪花少年探偵団』は、撮影現場に来たスポンサー関係者が『これはおもしろい』と絶賛。1話増やそうと提案して放送前に全12話に"延長"が決まり、撮影も済ませたんです」(ドラマ関係者)

 近年の連ドラは全10話か11話が主流。あのキムタク主演の「南極大陸」でさえ全10話だったのだが……。

「蓋(ふた)を開けると、スポンサーと視聴者とでは反応は違ったようで、視聴率はまさかの1ケタ台。スポンサー社内でも非難する声が出ているようで、当の太鼓判を押した関係者は肩身の狭い思いをしているとか。これではスポンサーが枠から撤退するのではないかと局もヒヤヒヤですよ」(同前)

※週刊朝日 2012年8月10日号