日本はなぜ、液化天然ガスを米国の9倍の値段で買っているのか 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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日本はなぜ、液化天然ガスを米国の9倍の値段で買っているのか

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 最近の野田佳彦首相を、早稲田大学国際教養学部の池田清彦教授はこう評す。「消費税の増税と原発の再稼働を冥土の土産に、轟沈するつもりらしい」。そして、日本の未来を案じて、「将来への何のビジョンもないその場凌ぎのやり方では、いずれ国はクラッシュを起こす」と言っている。

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 100年から200年というタイムスパンで見れば、M8~M9クラスの地震は不可避だと考えねばなるまい。人間の造る機械は必ず壊れるわけで、それは機械の定義だといってもよい。だから原発を稼働させる限り福島クラスの事故もまた不可避だと考えねばなるまい。近未来に大きな事故が起きたら日本の政治・経済は相当悲惨なことになり、日本は三流国へ転落するだろう。

 政治というのは、国民の幸福のための優先順位を考えることなのだ。原発に関していえば、地震大国日本では脱原発こそが最優先の決断事項であることは自明である。原発がなければ電力は作れないか。そんなことはないだろう。原発がなければ経済は立ちゆかないか。そんなこともないだろう。原発がないオーストラリアでも電力はあるし経済も回っている。日本のシステムを脱原発で立ちゆくように組み換えればよいだけの話ではないか。

 今の所、天然ガスを使うガスタービンが一番使い勝手がよいはずだ。液化天然ガスは100万BTU(1BTUは約1000ジュール)という単位で取引されるが、現在米国の市場では単位当たり2ドル台である。それを日本の電力会社は中東などから18ドルで買っている。何でそんなバカな事が起こるかというと、ガス価格は石油価格と連動するという長期契約を結んでいるからだ。燃料を安く手に入れようとの企業努力を全く放棄して、火力は高くつくから原発をやらせろとは。

 国民を騙すのもいい加減にせいよ。

※週刊朝日 2012年7月6日号


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