高岡早紀(39)の内縁の夫・X氏が様々な理由で方々から多額のお金を集めたまま失踪(しっそう)したことは、週刊朝日が昨年11月から報じてきた。これまで高岡はただの一度も声明を発していない。母親が営む会社は破産が発覚したが、会社をたたみ、X氏と縁を切るだけで済む話なのだろうか。

 3月6日の東京地裁で、高岡の母親と母親が営む有限会社バニラポットとを相手取った損害賠償請求訴訟の第1回口頭弁論が開かれた。原告は福岡県在住の会社社長だ。

 訴状によれば、この社長は昨年10月2日、東京の鉄板焼き屋で高岡と高岡の母親、X氏に子どもたちも交えて食事をした。その席で、高岡が広告塔を務める「水」の原料をT産業から買い付けるための資金として1500万円出資してほしい、と頼まれた。

 実に不幸な話だ。

 このとき、バニラポット社の取引先だったT産業はすでに事業停止に陥り、破産の準備を進めていた。さらに、X氏が他の被害者への借金返済が追いつかず、連絡を絶ち始めた時期でもあった。

 そうとも知らずX氏らの誘いにのった社長は、1500万円をバニラポット社の銀行口座に振り込んだ。X氏とは1カ月後に連絡が取れなくなった。

 原告側の主張は、こうだ。

「(高岡の母親らは)T産業の事業停止を知っていながら隠し、水の原料の購入資金に充てる意思もないのに欺罔(ぎもう)した」

 これに対し、高岡の母親側は答弁書で、

「X氏が配った名刺の肩書は『株式会社バニラポット 専務取締役』とあり、『有限会社バニラポット』ではない。役員として登記しておらず、専務でもない」

 と主張し始めた。"詐欺"まがいの商談現場に立ち会い、バニラポット社名義の口座にお金を振り込んでもらいながら、同社とX氏は無関係だと言いたいのだろうか。

※週刊朝日 2012年3月23日号