福島県の懸念を黙殺した国の“大罪” (1/5) 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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福島県の懸念を黙殺した国の“大罪”

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神田知子、永井貴子、篠原大輔週刊朝日#原発

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今井一著/東川哲也写真

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 汚染コンクリート騒ぎの発端となった新築マンションは、東北道の二本松インターから約1キロの住宅街にある。昨年7月に完成し、鉄筋コンクリート3階建てに12世帯が暮らしていた。

 福島県二本松市と国が、マンションの土台部分に放射性物質に汚染されたコンクリが使われていた、と発表したのは1月15日のこと。昨年12月に、1階の一室で暮らす女子中学生の被曝線量が他の住民より高いことが分かり、原因を探ったところ汚染が見つかった。

 この中学生が暮らす部屋では、高さ1メートルで毎時1・16~1・24マイクロシーベルトと、屋外の0・7~1・0マイクロシーベルトより高い放射線量が確認された。室内で24時間過ごすと年間の線量は約10ミリシーベルトにもなる。

 首都大学東京の福士政広教授(放射線安全管理学)が指摘する。

「食品の暫定規制値の許容線量である年間5ミリシーベルトの2倍もある。安全に安全を期すならば、長期間住まないほうがいいでしょう」

 同市によると、1階には同県南相馬市から避難した家族など4世帯が暮らしていたが、いずれも引っ越しを希望している。すでに部屋を出た家族もいるといい、記者が訪ねたときは、1階の2世帯のポストは郵便物やチラシで満杯だった。

 2階の女性(63)は、夫(68)と娘(40)、小中学生の孫2人と、同県浪江町から避難してきた。東日本大震災後は各地を転々としており、ここのマンションで4カ所目になる。


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