“被災地”浦安市の深刻な液状化 〈週刊朝日〉|AERA dot. (アエラドット)

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“被災地”浦安市の深刻な液状化

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 巨大地震は首都圏にも甚大な被害をもたらした。千葉県浦安市の液状化現象は、その最たるものだろう。

 特にひどいのが、JR京葉線周辺から海側にある埋め立て地帯だ。地元の主婦は、斜めに傾いた自宅を見ながらこう話す。

「ここらは市内でいちばん傾いたそうです。ほら、ここから数軒、目に見えて傾いているでしょう。家の下から土砂が出てきたから、下がスカスカになって傾いたんだと思います」

 歩道には、マンホールがまるでキノコのように地面から突き出ていた。

「液状化で配管が壊れ、砂と水に押されて地上に出てきた。大人の身長より高いマンホールもできたほどです」(市災害対策本部)

 現地ではマスクが欠かせない。液状化で出てきた泥土が、1週間もすると乾いてさらさらの砂となり、空中に舞っているためだ。

 ライフラインも、まだ回復していない。断水は3月21日現在で約4千世帯、水の勢いが弱い地域が約1万世帯。肌寒い給水所で、2リットルのペットボトル5本を持って並ぶ40代の主婦は、

「今日は5回、並んでます。下水が機能してなくて水を流せないので、お風呂は、お湯を沸かしてスポンジに含ませ、身体を拭いています。食事も洗い物ができないので、使い捨ての皿にラップを巻いて何度も使っている。トイレはポリ袋に用を足して香水をふりかけ、ゴミに出す。そんなトイレグッズも配給されてます」

 いまだ復旧にはほど遠い様子の市内だが、浦安といえばやはり東京ディズニーランド。大丈夫だったのだろうか。

「パーク内では一部の建物で軽いひび割れが見られましたが、詳しい内容は答えを差し控えさせていただいています。駐車場の一部であった液状化現象は現在、復旧作業が進んでいます。すでに安全性が確認されているので、開園可能な状態になっています」(オリエンタルランド広報部)

 同園は現在も「運営再開の見通しは未定」としているが、「再開すればものすごい電気量が必要だし、余震などで帰宅困難者が出ても困る」(同園関係者)という理由もあるようだ。

 3月18日午後7時過ぎ、市内を歩いていると一斉に電気が消え、真っ暗になってしまった。「計画停電」は2時間半に及んだ。月明かりだけが頼りの状態──。主婦が憤慨して言う。

「浦安も被災地なんですよ。ガスも水道も止まっているのに、なぜ追い打ちをかけるように電気まで止めるのでしょうか。停電中は暖房もなく、寒くて毛布にくるまって寝ました。橋一つ越えた葛西(東京都)は、こうこうと明かりが灯っていたそうです。被災地の電気を切っているのに、都民は普段どおり。これって絶対におかしい」

 東京電力は、千葉県旭市や銚子市、茨城県鹿嶋市などの被災地でも電気を止めて、非難を浴びている。東電さん、ちゃんと考えてますか? (本誌・上田耕司)

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