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2月最後の東北地方は季節を先取りした暖かさで空気も乾燥しています。福島の湿度は観測史上初めて2月に9%まで下がりました。3月1日も気温が高い中、日本海側から雨が降りだすため、雪解けが進みます。雪崩や屋根からの落雪などにも十分ご注意ください。

春の陽気で空気は乾燥 火の元、花粉に注意

28日(火)の東北地方は各地で今年一番の暖かさになっています。午後2時現在、東北地方で最も気温が上がったのは福島県山田の20.6℃(5月上旬並み)、そのほか福島で17.7℃(4月中旬並み)、仙台で17.5℃(4月下旬並み)など、季節を先取りした陽気になっています。

南から高気圧に覆われて晴れて上空に暖かな空気が入り、風が日本海から太平洋へ山を吹き降りるときに乾燥した暖かい風となるフェーン現象が起こり、太平洋側ほど気温が上がったと考えられます。

午後2時現在、福島の最小湿度は9%と、1950年の統計開始以来初めて2月としては1ケタに下がったほか、仙台12%、宮古14%、山形18%など乾燥しています。1日にかけて風もやや強く空気の乾燥も続くため、火の取り扱いにご注意ください。
また、東北南部では福島県内を中心に花粉の飛散も始まっているため、花粉対策もしっかりとしておきましょう。

3月1日も春の陽気 雨も加わり雪崩に一層の注意を

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3月1日(水)も東北地方に暖かな空気が流れ込み、最高気温は3月下旬から4月中旬並みの予想です。仙台や福島では桜が満開になる頃の暖かさが続きそうです。気温が高い中、午後は東北北部や日本海側で天気が崩れる予想です。八甲田山系や八幡平周辺は湿った雪の予想ですが、その他は山も含めて雨で降り雪解けが一層進みそうです。

2日(木)~3日(金)頃は一時的に寒の戻りとなりますが、強い寒気ではなく、最高気温は平年並みの予想です。日本海側は雨や湿った雪が降りますが、大雪ではないでしょう。
4日(土)頃からは広く晴れて、5日(日)からは最高気温は再び平年を上回りそうです。

急な雪解け 注意点は?

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暖かくなることで心配されるのが雪解けによる災害や事故です。積雪が多く残る所では、次の3つの点に注意が必要です。

① 雪解けによって「全層なだれ」が発生しやすくなります。山に積もった雪が全て滑り落ちる現象で、気温の上昇や雨の後などに多く発生します。過去になだれが発生した斜面や積雪に亀裂が入っている所では、特に注意が必要です。

② 気温の上昇によって積もった雪が滑り、「屋根からの落雪」が起こりやすくなります。軒先で作業する際は頭上の状況を確認するなど注意が必要です。また、除雪作業を行う場合は、命綱とヘルメットを装着し、できるだけ複数人で実施するなど、安全を確保するようにしてください。

③ 雪が多く積もった道路で、気温が上昇したり、雨が降ったりすると、「冠水」のおそれがあります。路肩に集められた雪によって排水が悪くなったり、雪の塊が排水溝を塞いだりしてしまうことがあるためです。大雪のあとの雨は、たとえ大雨でなくても、道路の冠水に十分ご注意ください。