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東北北部を中心に、すでに記録的な大雨になっていますが、前線や台風8号(メアリー)の影響で、15日(月)にかけては、他の地方でも、経験したことのない大雨になる所がありそうです。日本気象協会では、この期間の降水量について解析を実施。秋田県、新潟県、静岡県を中心に72時間雨量が400mm前後と、過去に観測した雨量の最大値に比べ1.3~1.5倍に達し、災害発生危険度が極めて高まるおそれがあります。

秋田・新潟・静岡 「経験したことのない大雨」予想

日本海から北海道へ延びる前線が停滞している影響で、9日(火)から東北地方北部を中心に大雨となっています。前線は14日(日)にかけて北日本に停滞する見込みで、北日本では引き続き大雨への警戒が必要です。また、日本の南海上にある台風8号は、13日(土)には東海・関東甲信地方へ接近し、上陸するおそれがあります。

日本気象協会独自の「JWAアンサンブル雨量予測」では、本日12日(金)から15日(月)にかけての72時間雨量が秋田県、新潟県、静岡県の多いところで400mm前後に達するおそれがあります。

雨量が多くなる日は、秋田県では12日(金)~13日(土)、静岡県では13日(土)、新潟県では14日(日)~15日(月)と予想されています。秋田県や新潟県では、先週の8月2日(火)からの大雨で既に土壌の水分量が多くなっていること、またこれらの地域は普段から雨が多くない地域でもあることから、少しの雨でも災害が発生しやすい状況となっています。

予想される雨量となった場合、「過去に観測した雨量の最大値との比(既往最大比)」では130%~150%に達し、災害発生危険度が極めて高くなるおそれがあります。引き続き、厳重に警戒してください。

土砂災害に厳重警戒

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青森県、秋田県では、8月9日(火)9時から12日(金)9時までの72時間雨量が400mmを超えており、広い範囲で「過去に観測した雨量の最大値との比(既往最大比)」が150%を超えています。

青森県、秋田県では、これまでの大雨で地盤が緩んでいるため、1時間雨量30mm前後の雨が降っただけでも土砂災害が発生する可能性があります。これらの地域では、河川の氾濫や低地の浸水だけでなく、土砂災害にも厳重な警戒が必要です。災害の危険性があるところにお住まいの方は、雨が強くなってからではなく、早めの避難を心掛けるようにしてください。

来週15日(月)以降には新たな前線が発生し、日本付近に停滞する見込みで、北日本から西日本にかけて雨量が多くなる可能性があります。最新の気象情報を確認し、厳重な警戒をしてください。

土砂災害から避難するには

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土砂災害から避難するには、ポイントが2つあります。

1つめは、早めの避難を心掛けることです。特に、お年寄りや障害のある方など、避難に時間のかかる方がいらっしゃる場合は、大雨になってしまう前に、行動してください。また、夜中に大雨が予想される場合は、なるべく明るいうちに、避難所など安全な所へ避難することが重要です。

2つめは、より安全な所へ避難することです。これまで、土砂災害の多くは、木造家屋の1階で被害にあっています。すでに雨が強まっているなど、どうしても避難場所への移動が困難な場合は、近くの頑丈な建物の2階以上へ移るのも、選択肢の一つです。家の中に留まる場合も、斜面から離れた部屋や、2階以上の部屋へ移ってください。