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南西モンスーンは、7月初めにインド全域を覆いました。日本では、あす14日から三連休明けの19日頃にかけて、度々梅雨末期のような雨の降り方になるでしょう。大雨に注意、警戒が必要です。

南西モンスーン 平年より1週間程度早くインド全域を覆う

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インド気象局の資料によると、5月中旬からインド付近を南西モンスーンが北上を始めました。平年より1週間程度早く北上を開始した南西モンスーンは、6月に入る頃からは平年より北上が遅れましたが、6月後半から平年より北に位置するようになりました。
7月2日の時点で、平年より1週間程度早く、インド全域を覆いました。

6月の降水量は、インド全域でみると平年より少ない所が多いですが、局地的に多くなっています。インド西部のマハーラーシュトラ州の都市アコラでは、6月の降水量は318ミリで、平年のおよそ2.5倍になりました。

南西モンスーンとは

チベットの北側は、季節が夏に向かうころ、太陽の日差しが照り付けるようになり、気温が上がります。この時期は、インド洋は海面水温が陸地よりも低く、風の流れが、インド洋からユーラシア大陸に向かいます。これが季節風、いわゆるモンスーンです。この風は南西モンスーンと呼ばれ、インド洋から雨雲の元である暖かく湿った空気を大陸に持ち込みます。

あす14日~17日 南西モンスーンの風 日本付近に流れ込む

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きょう13日、南西モンスーンの風は、ベンガル湾から南シナ海を通り、フィリピン付近で分流しています。一つは、南西諸島付近から東シナ海を通り、本州の南に流れています。もう一つは、中国の華南から長江下流を通り、黄海付近にある低気圧に流れています。

あす14日は、黄海付近の低気圧は、日本海西部まで進む見込みです。低気圧に向かって、南西モンスーンの暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。梅雨末期に大雨をもたらす水蒸気としてもあまりみないくらい、かなり大量の水蒸気を含んでいます。
九州から関東を中心に雨が降る見込みです。雷が鳴り、雨脚が強まることがあるでしょう。特に中国地方や北陸付近に発達した雨雲がかかる見込みです。局地的に大雨の恐れがあります。

15日は、低気圧は、日本海を北東へ進むでしょう。東北や北海道も、雨が降り出し、本降りの雨になることがある見込みです。日本海の上空には寒気が流れ込むため、全国的に雨雲は発達しやすいでしょう。局地的に雷を伴って、雨脚が強まり、大雨になる恐れもあります。土砂災害や河川の増水などに注意、警戒が必要です。
オホーツク海付近に中心を持つ高気圧は勢力が強く、北日本付近では、等圧線の間隔が狭くなります。北陸や東北、北海道付近では、南または東よりの風が強まるでしょう。

16日から17日も、上空の寒気や暖かく湿った空気の影響が続く見込みです。あちらこちらで雨雲が発達し、雷が鳴るでしょう。東北や北海道付近では、局地的な雨ではなく、広い範囲での雨になる見込みです。

連休最終日~連休明け 梅雨末期のような気圧配置

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18日から19日頃は、九州から本州付近に前線が延びるでしょう。今まで勢力を弱めていた太平洋高気圧が北への張り出しを強める見込みです。これは、まさに梅雨末期のような気圧配置です。前線に向かって、南西モンスーンの暖かく湿った空気と、太平洋高気圧の周辺をまわる暖かく湿った空気が流れ込むでしょう。
九州から北陸、関東付近を中心に雨が降る見込みです。雷が鳴ったり、雨脚が強まったりすることがあるでしょう。降水量が多くなり、大雨に注意、警戒が必要になることも考えられます。