2017年もそろそろ終わり。一年の締めくくりである今日(31日)の北海道は、比較的天気は穏やかに経過しています。
今年の北海道は昨年(2016年)の台風のような大きな災害はなく過ぎていきましたが、それでも季節ごとに普段とは違った点がありました。

1~3月 シーズン初めから一転

今年の1~3月の北海道は冬型の気圧配置が長続きせず、寒気の影響が例年に比べて弱くなりました。
そのため、雪が降ってもあまり強まらず、北海道全体の1月から3月の降雪量は、平年のわずか64パーセントにとどまりました。これは1961年の統計開始以降で最も少ない記録です。
昨冬はシーズン初めは早くから雪が降り、稚内や旭川は史上最も早く根雪が始まったり、12月に札幌でドカ雪になるなど、雪の多い冬のスタートとなりましたが、年が明けると状況が一転したわけです。

北海道 日本海側の雪は史上最少?
北海道 日本海側の雪は史上最少?

4~6月 普段は時期がずれるのに

今年は道内初20度がアメダス整備以降で史上2番目に早い4月6日に観測されるなど、4月から気温が高く、ゴールデンウィーク中に真夏日となった地点もありました。
その高い気温に後押しされて早まったのがサクラの開花や満開です。
4月30日に函館で満開を迎えたのを皮切りに、帯広、札幌、室蘭、旭川、網走と、ゴールデンウィーク中に道内の気象官署8地点の内6地点が満開を迎えました。
気象官署8地点中6地点でサクラの満開を観測したのは、ゴールデンウィークとしては史上最多の記録。
平年ではゴールデンウィーク後に満開、見頃を迎える場所が多い北海道ですが、今年は例年になくお花見に適したゴールデンウィークとなりました。

北海道 34年ぶりのサクラGW
北海道 34年ぶりのサクラGW

7~9月 夏休み中は0でした

今年の夏は7月に暑さのピークがやってきました。
北海道全体では猛暑日を5日も観測し、7月15日には帯広で37.1度と、北海道記録(37.8度)に迫る猛暑となりました。
札幌も厳しい暑さとなり、7月7日に33.2度で今年初の真夏日となると、8日・9日と真夏日が続き、1892年以来、実に125年ぶりに7月上旬での3日連続真夏日を記録しました。(10日も真夏日となって4日連続に)
しかし、7月の後半に入ると暑さが落ち着き、札幌では7月15日を最後に真夏日はなく、夏休みの期間中は一度も30度以上になりませんでした。普段とは暑さのピークがずれた夏となりました。

札幌 125年ぶりの暑さ!
札幌 125年ぶりの暑さ!

10~12月 間はわずか6日間

8月以降、気温が平年に比べてやや低い状態で経過した北海道ですが、10月もあまり気温が上がらず、平年より早く雪のシーズンを迎えました。
10月17日に釧路や旭川で初雪を観測し、18日は網走で、19日は稚内で初雪となりました。23日には札幌と帯広でも初雪となり、各地で平年より早い初雪を観測していました。
しかし、その後しばらくは初雪の便りが届かず、結局室蘭と函館は平年より10日も遅い初雪となったのです。(室蘭11月11日、函館11月13日)
ただ、11月の半ばから北海道では本格的な冬が始まり、初雪の遅かった函館も11月19日が根雪(長期積雪)の初日となりました。函館での11月19日の根雪スタートは、統計開始以来最も早い記録で、初雪が降ったと思ったら1週間も経たないうちに根雪が始まるという、急な冬の訪れとなったのです。
このように雪の時期、サクラの時期、暑さのピークが例年とはずれた2017年の北海道。年明けの北海道は各地で大雪やふぶきとなる恐れがあり、来年のスタートも普段と少し違った様子を見せるかもしれません。

北海道 冬が49年ぶりの足踏み
北海道 冬が49年ぶりの足踏み