今年の夏、局地的な突然の豪雨、いわゆるゲリラ豪雨はどれぐらいの頻度で起こったのか、例えば1時間50ミリ以上の非常に激しい雨を例にとって、観測した地点数や日数などを振り返ってみました。

26日(水)はよく晴れて、夏のような暑さが戻った所が多かったですが、27日(木)は、空気はカラリと晴れて、季節は着々と秋から冬へ向かっています。さて、夏の大雨シーズンも終わったところですが、今年の夏、局地的な突然の豪雨、いわゆるゲリラ豪雨はどれぐらいの頻度で起こったのかを振り返ってみました。そもそも、ゲリラ豪雨とは定性的な表現であるため、以下、1時間50ミリ以上の雨を例に調べてみました。
今年の夏、全国で発表された記録的短時間大雨情報の発表回数、1時間50ミリ以上の非常に激しい雨の地点数はともに昨年の約2倍に増えました。一方で非常に激しい雨を一か所でも観測した日数は昨年よりもやや少なくなりました。以上のことから、昨年に比べて広範囲で、ゲリラ豪雨が起こったものの、全体の日数自体は少なく、一日に、あちらこちらの多地点で、ゲリラ豪雨があったことが分かりました。
また、近年と比較して月別に見ると、今年は6月と9月にゲリラ豪雨が多かったことが分かります。この夏は、太平洋高気圧が2つに分かれ、南から湿った空気の流れ込みやすい状況が続いていたために、ゲリラ豪雨の地点数が増えた結果となりました。これからは、雨から雪へ変わる季節に。今後は雪の情報にも十分ご注意ください。

記録的短時間大雨情報とは

記録的短時間大雨情報とは、数年に一度程度しか発生しないような短時間の大雨を、アメダス地点で観測したり、気象レーダーなどから解析したときに、各地の気象台が発表します。その基準は、1時間雨量歴代1位や2位の記録を参考に、概ね府県予報区ごとに決めています。この情報は、大雨警報発表時に、現在の降雨がその地域にとって災害の発生につながるような、稀にしか観測しない雨量であることをお知らせするために発表するもので、大雨を観測した観測点名や市町村等を明記しています。
情報が出たら、お住まいの地域や、近所で災害の発生につながるような猛烈な雨が降っていることを意味しています。地元自治体の発表する避難に関する情報に留意し、早めの避難を心がけてください。土砂災害や浸水害の危険のある場所等にお住まいの方で、あらかじめ決めておいた避難場所まで移動することが危険だと判断されるような場合は、近隣のより安全な場所や建物へ移動したり、それさえ危険な場合は、緊急に2階以上の少しでも安全な場所へ垂直避難するなど、命を守るための行動を考えてください。