台風11号は今夜には北海道に上陸する恐れがあります。前回の台風7号の時と同様に道東方面で大雨となる見込みです。低い土地への浸水や土砂災害、河川のはん濫などに厳重な警戒が必要です。

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今日は性質の異なる雨雲が2つ!

1つ目は、前線に伴う雨雲です。北海道付近には前線が停滞し、台風11号から暖かく湿った空気が流れ込んでいる影響で活発化し、各地に大雨をもたらしました。19日15時の降り始めの雨量は道東の広い範囲や上川、空知地方などの多い所で160ミリから180ミリに達しています。
この前線に伴う雨雲は、今夜のはじめ頃にかけて上川地方を中心に1時間に60ミリの非常に激しい雨の降らせる恐れがあり、引き続き厳重な警戒が必要です。
2つ目は、台風本体による雨雲です。台風11号は中心から東側に活発な雨雲があり、この雨雲が流れ込む道東方面では、今夜は1時間に50ミリの非常に激しい雨が降る恐れがあります。
現在、雨は一旦小康状態となっている所がありますが、この後これら2つの雨雲によって再び大雨となる恐れがあり、明日の正午までの24時間に多い所ではさらに120ミリの雨が予想されます。

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土砂災害に厳重な警戒を!

【上川地方】【網走・北見・紋別地方】【釧路・根室・十勝地方】には、18時現在も土砂災害警戒情報が発表されています。これらの地域でこれまでに降った雨によりすでに地盤の緩んでいる所があり、今後の大雨によって災害の発生する恐れがさらに高まります。危険な斜面には絶対に近づかないようにして下さい。小石が落ちてくるなど、斜面の様子がいつもと違うなと感じたら、それは土砂災害の前兆かもしれません。ただちに身を守る行動を取って下さい。

河川のはん濫に厳重な警戒を!

台風本体がやってくる前に、すでにはん濫の危険性が高まっている河川があります。
18時現在、常呂川には「はん濫危険情報」が、網走川や釧路川、新釧路川には「はん濫警戒情報」が発表されています。常呂川では今日の午前1時頃にはん濫が発生し、現在もはん濫危険水位を超えた状態が続いています。台風本体の雨雲による雨が降った後、はん濫が発生する可能性が非常に高まります。

暗くなってからの避難は非常に危険!

夜、あたりが暗くなってからの避難は、自分の周りの状況を正確に把握することが困難となるため、非常に危険です。冠水した道路の避難は、マンホールや側溝の蓋が外れてしまっている可能性もあり危険を伴います。
明るいうちに避難が可能な方は早め早めの行動が大切です。明るいうちの避難が困難な場合は、無理に避難せず、家の中でも2階以上の部屋や、斜面から1番遠い部屋で過ごすなど、身の安全を第一に考えた行動を取って下さい。