ビジネススタイルの定番であるスーツをおしゃれに着こなすためには、季節に応じて着こなし方を変える必要があります。
色柄やシャツ、小物の選び方などでファッション性を重視しつつ、冷えなどに悩まされない快適性にもこだわることが大切です。
今回は、秋のスーツを着こなすポイントと、秋にスーツを選ぶときの注意点をご紹介します。

秋のスーツを着こなすポイント(男性編)

男性が秋のスーツをおしゃれに着こなすためのポイントを3つご紹介します。

■1.秋冬にふさわしい素材のスーツを選ぶ
春夏もののスーツと、秋冬もののスーツでは、使われている素材に違いがあります。

春夏ものは暑さや汗対策がメインですが、秋冬ものは寒さ対策が必要になりますので、保温性の高い素材のスーツを選ぶことが大切です。

具体的には、ウールをフェルト状にしたフランネルや、起毛加工を施したサキソニー、粗めの糸で織り上げたツイードなどを使ったスーツを選ぶと、体温を逃がしにくく、暖かさをキープできます。

■2.スーツはグレーやネイビー、ネクタイは落ち着いた暖色系が人気
秋になるとスーツだけでは冷えるので、コートやジャケットなどのアウターを合わせることになります。

レイヤードスタイルになることを想定すると、どんな色とも合わせやすいグレー系やネイビー系のスーツを選んだ方が汎用性が高く、着回しに困りません。

一方、ネクタイはブラウンやワインレッドなど、落ち着いた暖色系を選ぶと季節感がアップします。

■・3.ベストを着用して体温調節する
朝晩や晩秋は冷え込みが厳しくなりやすいので、コート+スーツだけでは肌寒さを感じる可能性があります。そんなときは、ジャケットの下にベストを合わせるスリーピースを選ぶのがおすすめです。

ベストのデザインは複数ありますが、最初はボタンが5個で襟なしの基本スタイルを選ぶと、初心者でも手軽に着こなせます。

秋のスーツを着こなすポイント(女性編)

女性が秋のスーツをおしゃれに着こなすためのポイントを3つご紹介します。

■1.秋スーツの定番はウールやフランネル、ツイード素材
女性が着用するスーツも、男性同様、素材にこだわることが大切です。

フランネルやツイード素材のほか、保温性と吸湿性、伸縮性に長けたウール素材のスーツを選ぶと、冷え対策になります。

■2.インナーはハイネックシャツや薄手のニットがおすすめ
女性の場合、秋スーツのインナーにはシャツやブラウス、ニットなどを合わせるのが基本です。シャツやブラウスは生地が薄いので、首元の冷えが気になる場合は立ち襟のハイネックシャツを合わせましょう。

ネック部分がフリル仕様になっているものであれば女性らしい雰囲気になりますし、糊の効いた襟なら知的でスタイリッシュな印象になります。

シャツやブラウスでは冷えが心配という場合は、ジャケットの下に薄手のニットを合わせるのがおすすめです。

厚手のニットだと動きが制限されますが、カシミヤやシルク混のものであれば、薄手でも高い保温性を発揮するので、スーツのラインを崩さずに済みます。ニットにはさまざまなデザインがありますが、ビジネススタイルなので定番のクルーネックやVネック、ラウンドネックのものを選ぶとよいでしょう。

■3.秋色をうまく取り入れる
季節感を出したい時は、スーツやインナー、小物などのいずれかに秋色をうまく取り入れるのがポイントです。

ベージュやネイビー、濃いめのグレー、ブラウンなどが定番ですが、インナーや小物にマスタードカラーやくすんだピンクなどを取り入れると、ぐっと秋らしくなります。

秋のスーツを選ぶときの注意点やコツ

秋のスーツを選ぶ際のコツや注意したいポイントを2つご紹介します。

■1.流行の色柄を取り入れる
スーツのデザインそのものは、他の衣類に比べると流行による大きな変化はありませんが、色柄のトレンドは毎年変化します。

たとえばアメリカのパントン社が毎年実施している「カラー・オブ・ザ・イヤー」では、2022年秋冬のトレンドカラーにグリーンが選ばれました。

男性なら深緑色のネクタイを、女性ならライトグリーンのインナーを選ぶなど、いずれかひとつにトレンドカラーを取り入れると、スーツの着こなしレベルがぐっとアップします。

■2.スーツは総裏を選ぶ
スーツのジャケットは、大きく分けて「総裏」と「背抜き」があります。

総裏とは上着前面に裏地を貼ったもので、対する背抜きは上着の背中の裏地を省いたものです。

最近はオールシーズン用に背抜きのスーツが多く見られるようになりましたが、秋冬に着用するのであればより保温性の高い総裏仕様のものを選んだ方がよいでしょう。

秋のスーツは素材や色柄にこだわろう

秋のスーツをおしゃれに着こなしたい時は、保温性の高い素材を選んだり、秋冬のトレンドカラーを選んだりするのがポイントです。

ただ、秋は朝晩の冷え込みが厳しくなってくる時期なので、見た目だけでなく、総裏のスーツを選ぶ、ベストやニットで体温調節するなどの工夫も採り入れましょう。

秋スーツのコーディネートに迷った時は、天気予報専門メディア「tenki.jp」の「服装指数」を参考にしてみましょう。

その日の予想気温などに応じて、エリアごと、時間帯ごとにおすすめのコーディネート例が提案されています。服装指数は10日先まで毎日更新されていますので、お出かけの際はぜひご活用ください。