夏のまばゆいきらめきに誘われて、ちょっと外出したときや、レジャーでつい夢中になってしまったときなど、ふと気づいたら腕や顔の皮膚が赤い! うっかり日焼けをしてしまった……なんてことはありませんか? 特に頭皮はケアを忘れがちなので、ヒリヒリしてシャンプーできない状態になることも。
この「うっかり日焼け」を甘くみてはいけません。日焼けした肌にとって、アフターケアはとても大切です。しっかりお手入れして、頭皮や肌を守りましょう。

「うっかり日焼け」は、肌が軽度の火傷(やけど)状態なのです!
「うっかり日焼け」は、肌が軽度の火傷(やけど)状態なのです!

日焼け後の肌は、火傷(やけど)と同じ状態

ほんの少しのつもりが気づくと数時間屋外に……しかも、そんなときに限って日焼け止めクリームを塗ってなかった! 知らぬ間に日焼けしてしまうこと、よくありますよね。
うっかり日焼けをしやすい部位としてあげられるのは、頭頂部(分けめなど)や耳など、日焼け止めクリームを塗り忘れるようなところ。また、顔の場合はおでこや、鼻、頬骨のあたりなど、顔の中で高くなっている部分です。
赤くなった肌は、火傷と同じ状態。極度に乾燥していますから、日焼けに気づいたらとにかく早くケアをしてあげましょう。もし、その時点で水ぶくれができている場合は、自分で手当てをせず、早急に医療機関に行って手当てをしてもらうことをお勧めします。

赤くて痛いときは、とにかく冷やすことが第一
赤くて痛いときは、とにかく冷やすことが第一

「日焼け」と「抜け毛」の深い関係

頭皮が日焼けしてしまった場合は、とにかく冷やしましょう。特に頭頂部の分けめあたりは、顔に比べて3倍くらい日焼けすると言われていますから、早急に対処してくださいね。
日焼けした頭皮はかなり乾燥した火傷状態なので、ヒリヒリ感を感じたらその日のうちに、次の対処を心がけてください。
【対処1】冷やしたタオルや、ビニールに入れた氷水をタオルに包んで頭にのせるなど、まずは炎症を落ち着かせてクールダウンします。
【対処2】シャンプーは避けたほうが無難です。刺激をしてしまう場合もあるので、ぬるめのお湯で汗などを軽く流す程度にしておきましょう。
【対処3】冷やしたあとは化粧水を頭皮に優しくスプレーするか、化粧水をコットンにヒタヒタにしみこませて頭皮につけます。手元に消炎作用のある軟膏があれば、そっと塗るのも効果あり。いずれにしても、冷やした後はしっかり保湿することを心がけてください。
夏に受けた頭皮の日焼けをそのままにしていると、秋には髪の抜け毛につながると言われています。長期にわたって頭頂部が日焼けをしていると皮膚が硬くなり、育毛環境が悪化するからです。秋になって美しい髪を保つためにも適切なケアが大切なのですね。

頭皮の日焼けと抜け毛はつながっているのです
頭皮の日焼けと抜け毛はつながっているのです

日焼け後の顔のケア。いきなりの美白ケアはNG!

次に顔のケアを見ていきましょう。
日焼け直後、肌が赤くてヒリヒリする場合は、頭皮と同じようにとにかく冷やすこと。そして、保湿をしっかり、が基本です。
【メイクしていた場合】
メイクを落とす際はできるだけ優しくクレンジングし、水で十分にゆすぎ、化粧水を顔全体にたっぷりつけて保湿します。この時に使う化粧水は、あまり刺激のないものを選ぶことが大切。日焼け後の肌は敏感になっているので、しみるとさらにヒリヒリしてしまうからです。落ち着いたら保湿クリームを上から乗せて、乾燥を防ぎます。そのあとでしっかり冷やしてあげましょう。
【炎症を起こした肌にいきなりの美白ケアはNG】
日焼けをすると、シミができることを心配して美白ケアをしたくなりますが、炎症を起こした肌にいきなりの美白ケアは禁物。さらなる刺激を与えかねませんから、まずは冷やすことと保湿です。これ以上乾燥させないことを優先して、肌が潤いを取り戻してから美白ケアを行うのがベストです。
【シートパックを活用しよう】
日焼けの肌にとって、あると便利なのがシートパック。保湿力が高いシートパックを冷蔵庫で冷やしておけば、いざというときに保湿しながら冷やすことができますね。5〜10分くらいしっかり保湿したら、クリームを塗って保護しておきましょう。また、ホホバオイルは肌への浸透もよく肌の保護膜になってくれるので、クリームの代わりに使うのもOKです。

「冷やすこと」と「しっかり保湿」が大事
「冷やすこと」と「しっかり保湿」が大事

シミ・ソバカスを作らせない3つのポイント

外側からお手入れをしたあとは、カラダの中からのケアも必要です!
日焼けすると肌が赤くなる、いわゆる「サンバーン」は、日に当たって数時間後から数日がピークです。その後、肌の色が濃くなる「サンタン」となります。これは日焼けした肌の中でメラノサイト(色素細胞)からメラニン色素が生成された状態。日焼けした皮膚はターンオーバー(28日から50日前後)により、通常は表面に押し上げられて脱落していきます。
ところが、このターンオーバーの期間が延びてしまうと、シミやソバカスの原因に!
このターンオーバーを正常に近づけるためのポイントは次の3つ!
【質のいい睡眠をとる】
ゴールデンタイムと言われる午後10時から午前2時の間に睡眠をとる
【血行をよくする】
エアコンや冷たい食べ物で体を冷やしがちなので、入浴などで体を温める
【栄養バランスを整える】
野菜やフルーツなどをとり、必須アミノ酸やビタミン類を摂取する
また、日焼け=火傷、ですから、肌の乾燥をカラダの内側から潤してあげましょう。ミネラルウォーターなどをたっぷり飲んで、水分補給をするのもお忘れなく。
──「うっかり日焼け」をしたときは、そのまま放置したりせず適切なケアをしてあげましょう。そのときの状態に合わせたケアを知っていれば、慌てることなくしっかり肌を守ることができ、季節が移っても健やかな髪や肌でいられますね。