10月14日は「鉄道の日」、人気のドクターイエローとは?

2016/10/14 16:30

10月14日は「鉄道の日」。 新橋──横浜間(現桜木町駅)に日本初の鉄道が開通した日(1872年6月12日)を記念して制定されました。約150年前の当時の鉄道の速度は時速32kmだったといいますから、現代の鉄道がいかに進化を遂げたかがよくわかりますね。 世界でもトップクラスの正確さを誇る日本の鉄道ですが、そのクオリティを保っている要因のひとつに「ドクターイエロー」の存在があります。 その“レアさ”から「ドクターイエローの姿を見た人は幸せになれる」という都市伝説さえ誕生した、ドクターイエロー人気の秘密とは?

目撃できたらラッキーなドクターイエロー
目撃できたらラッキーなドクターイエロー
ドクターイエローって何? ドクターイエローというと、黄色い新幹線の形をした列車というイメージですが、一体どんなことをしているのかご存じでしょうか? ドクターイエローという名はあくまで通称で、正式名称を「新幹線電気軌道総合試験車」といい、東海道・山陽新幹線の区間を走行している列車を指します。 正式名称は一度では覚えにくい名称ですが、「ドクター」の愛称がつくくらいですから、その名の通り「鉄道のお医者さん」といった役割を果たしています。 一見、普通に走っているだけのように見えるドクターイエローですが、走りながらも線路や架線などの電気経路に異常がないかをチェックしているのです。 外側は新幹線を黄色に塗装したような見た目ですが、内側は新幹線の内部とはだいぶ異なります。 電気測定機器やミーティングルームなどの設備があり、特別な作りになっています。 乗ってみたいと思う方もいるでしょうが、もちろん一般の人は乗ることができません。車内が見られないからこそ、鉄道ファンの間ではレアな存在として人気なのかもしれませんね。
線路など鉄道の安全を守るのがドクターイエロー
線路など鉄道の安全を守るのがドクターイエロー
メジャーな存在になったドクターイエロー かつてドクターイエローは一部の鉄道ファンの間で人気の列車でしたが、今では鉄道ファンに限らず、多くの人に知られる存在となりました。 そんなドクターイエローをメジャーにした要因のひとつがSNSの存在ではないでしょうか? ドクターイエローは運転日や時刻表をを一切公表していません。そのため、ドクターイエローにお目にかかる機会は本当に貴重なこと。ですが、最近ではSNSで「○○駅を通過」と誰かがつぶやけば、その後の進路を予測して先まわりする人も。SNSで情報が流れることによって、特別鉄道ファンでない人にとっても、気になる存在となったことでしょう。 さらに、昨年の7月にドクターイエローをたくさんの人に見てもらおうとJRが開催したイベントが大好評。 JR東海の浜松工場で開催された「新幹線なるほど発見デー」では、ドクターイエローの車体上げが披露され、話題となりました。 車体上げ自体なかなか見ることができない作業にもかかわらず、それがドクターイエローで見られるということでレア度がアップしたのです。かつては知る人ぞ知るという存在だったドクターイエローは、SNSやイベントによってメジャーな存在へと進化していきました。 ドクターイエローを見ると幸せになれる? 多くの人に知られるようになったドクターイエローには、いつしか「見ると幸せになれる」という都市伝説まで誕生しました。 なかなかその姿を見ることができないため、もし偶然に出会ったときは、宝くじに当たったような感覚になることでしょう。さらに、ドクターイエローを携帯の待ち受けにしている若い女性もいるのだとか。きっと、パワースポットで運気をアップさせるような感覚なのでしょうね。 何より、黄色というカラーも、幸運を呼び寄せる感覚にさせているのかもしれません。 例えば、風水では黄色は金回りがよくなる色とされていますし、高倉健さんが主演した名作『幸福(しあわせ)の黄色いハンカチ』の作中では「大切な人の帰りを待っている」……、その心のシンボルが黄色いハンカチでした。ラストで、夕張の空に何十枚もの黄色いハンカチが風にたなびく様は、本当に感動的なシーンでしたね。
富士山をバックに疾走するドクターイエロー
富士山をバックに疾走するドクターイエロー
幸せの黄色? 危険・注意の黄色? では、ドクターイエローの車体はなぜ「黄色」なのでしょうか。 もちろん幸運をもたらすために黄色の車体にしたわけでもなく、誰かを待っている合図の色でもありません。 ひもといていくと、生態系や社会の中では、黄色に次のような意味合いがあります。 ■「危険・注意」を知らせる交通標識には黄色が用いられている ■一目して「危険」が察知できるよう、黄色と黒で表示された踏切 ■事故や事件現場に警察が張る「立ち入り禁止」「KEEP OUT」のテープも黄色と黒 ■針を刺すハチや、猛毒をもつ海ヘビも、黄色と黒の縞模様のものがいる ■陸上界で最も危険な生物とされるトラも、黄色と黒に彩られている このように、古くから生態系や社会の中で「黄色は危険」「黄色は特別な存在」という認識が構築されてきた黄色。そうした理由から、JRでも国鉄時代から保守車両の色は黄色に定められていました。 ところが、ドクターイエローの場合は、「黄色」を超越して「ゴールド」に近い色使いから、「その姿を見ると、幸せになれる」「神々しい!」「特別な存在感がある」といった稀有な存在に。そのスペシャル感からも、今後また新たな都市伝説が生まれそう……楽しみですね。 ── 直近では、10月16日にJR西日本の博多総合車両所で行われる「新幹線ふれあいデー」でドクターイエローが公開されます。ただし、こちらは事前抽選で当選した人のみの限定公開なので、まだドクターイエローを見たことがない人は、こまめに鉄道情報をチェックしてみてください。

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