冬になると牛乳が濃くなるってホント!?

2015/02/03 11:00

「牛乳は冬になると濃くなる」っていう話、聞いたことがありませんか。だからといって実際に、夏の牛乳と冬の牛乳を同じ時期に飲み比べることはできないし…。それっていったい本当?

寒い冬は温かいホットミルクで。
寒い冬は温かいホットミルクで。
「牛乳は冬になると濃くなる」 は正解。牛のエサや水分が影響 乳牛は一般的に、寒さに強く暑さが苦手です。牛が快適に過ごせる気温は、5℃~25度前後。ヨーロッパの北部で酪農が盛んなのもうなづけます。日本ではやはり、北海道や東北、関東の高地など、涼しい気候の地方で盛んですね。 そんな乳牛、暑さが苦手なので、夏は食が進みません。食べるエサの量が減り、たくさん水を飲みます。そのため、牛乳の脂肪分が少なくなります。また、エサそのものも、夏は生の青草を食べますが、冬は貯蔵しておいた水分の少ない干し草を食べるので、夏のほうが水分が多く、脂肪分が少なくなるのです。 つまり、「牛乳は冬になると濃くなる」は正解です。夏はあっさりと飲みやすく、冬は脂肪分が多い濃厚な牛乳になるのです。 「乳脂肪分○○%以上」という表記の「以上」が示す意味とは 成分無調整の牛乳の場合、その基準は、無脂乳固形分が8.0%以上、乳脂肪分は3.0%以上です。一般的な牛乳は乳脂肪分が3.6%前後のものが多いですね。 でも、表記をよく見てみると「乳脂肪分○○%以上」となっています。この「以上」という文字は、いったい何を意味しているのでしょう。 上でも述べたように、牛乳の濃さは夏と冬では違います。成分無調整の牛乳では一年を通じて脂肪分が一定ではないので、「○○%以上」と表し、その数字は年間を通した場合の最低の時の数値を表記しています。 つまり、「乳脂肪分3.6%以上」とある場合は、脂肪分が少ない夏は3.6%ですが、冬はそれ以上ある、ということなのです。 ちなみに、北海道は年間を通して涼しいので、牛が草をよく食べて牛乳が薄くなりにくいので、脂肪分の年間平均濃度は本州の牛乳と比べると、0.2%くらい高いと言われています。 濃い牛乳を利用して、冬こそ「ミルク鍋」 !! 最近はお鍋の種類もいろいろと増えて、寒い時期には楽しみでもありますね。そこで、冬の濃厚な牛乳を利用した「ミルク鍋」はいかがでしょうか。 一口に「ミルク鍋」といっても正解はなく、具もスープもお好みで。 ミルク鍋に合う具は、鮭やホタテ、鶏肉、牡蠣、ベーコンなど。野菜はほうれん草やしめじ、にんじん、白菜などがよく合います。 スープはコンソメをはじめ、鶏がら、味噌、カレーなどもおいしいです。シメにチーズとご飯を入れたり、シチュー風、キムチ風など、いろいろと楽しめます。 牛乳は栄養価が高く、カルシウムやビタミンB2、たんぱく質などが豊富に含まれています。冬は濃厚な牛乳を飲んだり、料理に利用したりして、風邪をひかずに過ごしたいですね。

あわせて読みたい

  • ハーゲンダッツのアイスに使われている牛乳の産地は、北海道の浜中町 !!

    ハーゲンダッツのアイスに使われている牛乳の産地は、北海道の浜中町 !!

    tenki.jp

    5/9

    ご存じですか? 明日、6月1日は「牛乳の日」なんです!

    ご存じですか? 明日、6月1日は「牛乳の日」なんです!

    tenki.jp

    5/31

  • 少量でも満足感! “アイスダイエット”の可能性を探る!

    少量でも満足感! “アイスダイエット”の可能性を探る!

    週刊朝日

    7/23

    生乳5000トン廃棄問題、「みんなで飲む」より根本的な解決法とは

    生乳5000トン廃棄問題、「みんなで飲む」より根本的な解決法とは

    ダイヤモンド・オンライン

    12/27

  • バターマニアが伝授する「高級バター」沼の奥深さ 国産・輸入高級バターの徹底比較も

    バターマニアが伝授する「高級バター」沼の奥深さ 国産・輸入高級バターの徹底比較も

    AERA

    7/28

別の視点で考える

特集をすべて見る

この人と一緒に考える

コラムをすべて見る

カテゴリから探す