冬眠するのは動物だけではありません。冬は山も眠る?

2014/12/16 11:00

熊を代表に、動物の「冬眠」はよく知られるところですが、季語に「山眠る」という言葉があります。 『山が眠るの?どうやって?いつ起きるの?』 気になりますね。 山を表わす季語から、冬の山を見つめてみると…

山を表わす季語の不思議冬の山は「枯山(かれやま)」となります。その静寂を思わせる様子は、まるで「眠っている」ようでもあります。 「山眠る」という季語…言いえて妙、とはこのことでしょうか。 他の季節はどのように表現されているかと言うと…春は「山笑ふ」、夏は「山滴る」、秋は「山装ふ」と言います。 春の芽吹きに微笑み、夏の瑞々しさは滴るようであり、秋は裾模様の彩りを装う…そして冬、山は木々の葉を落し、雪に包まれてそれまでの疲れを癒すように眠るのです。四季は一日でもあり、人生のようでもあり…一日の終わり、私たちは睡眠をとります。これは、その日一日の疲れを取るためでもあり、さまざまな細胞がメンテナンスを行い、目覚めた時に新しい一日のための力を蓄えるためでもありますね。 冬は、やがて来る春に、新しい芽吹きを始めるためのお休みタイムです。「山眠る」という言葉、とてもしっくりきますね。 また、その四季は人生にも重なります。 思春期・青春など、10代~20代には「春」を表わす言葉があるのもうなずけますね。さしずめ、30代~40代の働き盛りは「夏」。50代~は自らの経験が装いとなる「秋」を思わせます。次の命(世代)へと繋ぐ「冬」は、人それぞれ後継者を意識する頃、でしょうか。 一日でも、人生でも…眠る時間はとても大切な時ですね。さらに、七十二候という節目には… 季節の節目を表わす歳時記に、二十四節気(にじゅうしせっき)というものがあります。これをさらに二週間ごとに分けた「七十二候(ななじゅうにこう)」があり、どちらも元は中国から伝来したのですが、七十二候に関しては、日本の風土に合わせて変更されています。 12月7日に「大雪(たいせつ)」(二十四節気)を迎え、七十二侯では、7日~11日「閉塞冬成(へいそくしてふゆとなる)」、12日~16日「熊蟄穴(くまあなにちっす)」を迎えています。 ちょうど今、季節は睡眠時間に入り始めているのです。 そして、眠りながらもしっかりと、目覚めの準備も始めています。 気忙しい師走ですが、歩いているときに街路樹を見上げてみて下さい…桜やハナミズキの枝に、小さな小さな芽を観ることができます。 『山眠る』今も、命が育まれていることを感じてみてください。

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