目の使い過ぎを予防するためにも、1時間に1回は画面から目を離して、目を休ませましょう。また、パソコンやスマホでは近くの物にピントを合わせているので、意識的に遠くを見て、毛様体筋をストレッチすることも大切です。

 目の疲れの対処法には様々なものがありますが、目元を温めると毛細血管の血流が促され、目だけでなく全身のリラックス効果が得られます。目の縁にある「マイボーム腺」に詰まった脂が溶かされることで涙の蒸発を防ぎ、ドライアイの改善も期待できます。

Q:若々しい目になるには?

 目の周りの皮膚は薄いため、寝不足などで血液循環が悪くなると、すぐにくまができてしまいます。健康的な目元でいるためには、目に酸素や栄養素が十分に行き渡るよう、運動や質のよい睡眠で全身の血流をよくすることが大切。目には、体や心の状態が表れやすいことを心得ておきましょう。
 
 眼力アップのためには、体の内側からのケアも必要です。子どもの目がイキイキとして見えるのは、白目に透明感があるから。濁るのは老化現象です。また、白目が黄ばんで見える場合は、余分な糖質によって細胞などが劣化する「糖化」が起きている可能性があります。

 目の老化や糖化を防ぐポイントは、毎日の食事にあります。ビタミンA・C・Eをはじめとした抗酸化作用のある食材を摂り、血糖値が急激に上がらない食事を心がけましょう。こうしたケアは、目だけでなく全身のアンチエイジングにもつながります。

<監修者>
監修/日比野佐和子先生(ひびの・さわこ)
医療法人社団康梓会Y’sサイエンスクリニック広尾統括院長。大阪大学大学院医学系研究科博士課程修了。医学博士。内科医、皮膚科医、眼科医、日本抗加齢医学会専門医。現在、大阪大学大学院医学系研究科臨床遺伝子治療学講座特任准教授。アンチエイジング医療の第一人者として活躍。