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AERA「ニッポンの課長」

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盛岡セイコー工業
「技術者集団を、見守って」
雫石高級時計工房 組立工房 課長 泉田勝博(49)
 静寂が支配する工房で、20人の組み立て技能士が専用の顕微鏡をのぞき込み、指先に神経を集中させる。薄い時計内部の機械に組み込む部品は、歯車やぜんまいなど100点以上。盛岡セイコー工業(岩手県雫石町)の「雫石高級時計工房」で、組み立て部門を率いる課長、泉田勝博は言う。
「1000分の1ミリを表す『1ミクロン』が仕事の基準。一つの狂いは小さくても、完成時には大きなひずみになる」
「グランドセイコー」「クレドール」といったセイコーブランドの高級機械式時計を一貫生産する。部品製造から組み立て、検査まで、1本の腕時計をつくるのに約5カ月かかる。人の目、人の手が、複雑で繊細な機械式時計をつくる。
 泉田は地元の高校を出て1983年に入社すると、クオーツ時計工場の部品製造部門に配属された。2000年に機械式時計の製造部門への異動を志願。世界的に機械式時計が見直されていた。04年には機械式時計の部門が集約され、この工房が発足した。
 技能士たちは、例外なく自分の仕事に対するこだわりが強い。釣りの毛針づくりを趣味にする人もいて、ふだんから指先の感覚を研ぎ澄ませている。ただ、仕事は時間無制限の趣味のようにはいかない。納期がある。品質を維持しながら、手離れの良さが求められる。泉田の仕事の要点は、いかに「匠」たちの能力をチームプレーに昇華させるか、にある。
 神経がはりつめていると、互いに話しかけづらい。そんなときに泉田を支えるのは、
「同じ技術者上がりだからこそ通じる言語、専門知識のバックボーンです」
 工具は全て特注品。技能士を眺めながら、「こうだったら使いやすいだろうな」と、頭をめぐらせる。機械を超える人の技が、人々を魅了する機械をつくる。(文中敬称略)
写真:伊ケ崎忍 ライター:岡本俊浩

盛岡セイコー工業
「技術者集団を、見守って」

雫石高級時計工房 組立工房 課長 泉田勝博(49)  静寂が支配する工房で、20人の組み立て技能士が専用の顕微鏡をのぞき込み、指先に神経を集中させる。薄い時計内部の機械に組み込む部品は、歯車やぜんまいなど100点以上。盛岡セイコー工業(岩手県雫石町)の「雫石高級時計工房」で、組み立て部門を率いる課長、泉田勝博は言う。
「1000分の1ミリを表す『1ミクロン』が仕事の基準。一つの狂いは小さくても、完成時には大きなひずみになる」
「グランドセイコー」「クレドール」といったセイコーブランドの高級機械式時計を一貫生産する。部品製造から組み立て、検査まで、1本の腕時計をつくるのに約5カ月かかる。人の目、人の手が、複雑で繊細な機械式時計をつくる。
 泉田は地元の高校を出て1983年に入社すると、クオーツ時計工場の部品製造部門に配属された。2000年に機械式時計の製造部門への異動を志願。世界的に機械式時計が見直されていた。04年には機械式時計の部門が集約され、この工房が発足した。
 技能士たちは、例外なく自分の仕事に対するこだわりが強い。釣りの毛針づくりを趣味にする人もいて、ふだんから指先の感覚を研ぎ澄ませている。ただ、仕事は時間無制限の趣味のようにはいかない。納期がある。品質を維持しながら、手離れの良さが求められる。泉田の仕事の要点は、いかに「匠」たちの能力をチームプレーに昇華させるか、にある。
 神経がはりつめていると、互いに話しかけづらい。そんなときに泉田を支えるのは、
「同じ技術者上がりだからこそ通じる言語、専門知識のバックボーンです」
 工具は全て特注品。技能士を眺めながら、「こうだったら使いやすいだろうな」と、頭をめぐらせる。機械を超える人の技が、人々を魅了する機械をつくる。(文中敬称略) 写真:伊ケ崎忍 ライター:岡本俊浩



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