
「鉄道」に関する記事一覧






京阪電気鉄道京津線 「地下鉄」「山岳鉄道」「路面電車」を三変化を愉しむ
逢坂山トンネルの北側にある半径45メートルの急カーブを曲がる800系(撮影/高橋徹) 上栄町駅付近の線路に設けられたスプリンクラー(撮影/高橋徹) 約600メートルの併用軌道区間を経て、びわ湖浜大津駅に入る800系(撮影/高橋徹) 京阪電気鉄道京津(けいしん)線は、京都市の御陵(みささぎ)駅と大津市のびわ湖浜大津駅を結ぶ7.5キロ・乗車16分間たらずの短い路線だが、すべての電車が京都市営地下鉄東西線に乗り入れ、最大61パーミル(1000メートルあたり61メートルの高低差)の急勾配と最小半径40メートルの急カーブで逢坂(おうさか)越えの山岳鉄道区間を経て、大津市街地では路面を走るという、変化に富んだ車窓が楽しめる。厳しい条件を克服するために造られた800系電車は“日本一高価な電車”ともいわれている。江戸時代初期に作られた「大津祭」の曳山(ひきやま)と路上で並ぶ大型電車の姿は鉄道ファンのみならず、一般の人たちからも人気を集めている。
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東京・武蔵野の“幻の鉄道”跡は、中島飛行機のエンジン工場専用線だった
東京都武蔵野市の北部に位置する都立武蔵野中央公園は、約10万平方メートルの敷地をもち、都内では珍しい広大な芝生広場が造られている。周辺を含めたエリアは、旧帝国海軍の零式艦上戦闘機(ゼロ戦)用など、日本最大の航空機エンジン工場だった中島飛行機武蔵製作所の跡地で、いまのURひばりが丘パークヒルズ(ひばりが丘団地)にあった中島航空金属田無製造所との間に、簡易鉄道が敷かれていた。線路は米軍の爆撃によって徹底的に破壊されて痕跡を留めず、“幻の鉄道”とされていた。1990年代の地元保谷市(現・西東京市)公民館の聞き取り調査により、そのルートが確認されるなど、概要が明らかにされた。




