TBSを辞めて10年がたった田中みな実   　最近は女優としての評価を確固たるものにした田中みな実（37）。現在放送中のドラマ「Destiny」（テレビ朝日系）では物語のキーマンとなる役にも挑戦。“20年の時をかけるサスペンスラブストーリー”という内容ゆえ、大学生の役も自ら演じて話題となった。 「同ドラマのTverのお気に入り登録者数は、120万人超えとかなりの人気を博しています。田中さんは第1話で不慮の死を遂げてしまい、その事件から物語は大きく動きだすという重要度の高い役。しかも、女子大生役をキャピキャピな感じで演じつつも、鬼気迫るシーンも多いという、女優としての真価が問われる役でもあります。同ドラマでは、30代後半のメインキャストたちがこぞって大学生役を演じたことでも話題となりましたが、なかでも田中さんはさすが“美容番長”だけあって、誰よりも女子大生に徹していた印象を受けました」（テレビ情報誌の編集者） 　これまではエキセントリックな役も多く、一時期は“イロモノ路線”を歩かされていたイメージもあったが、最近では状況も変わってきた。 「7月からの連続ドラマ『ギークス／GEEKS』もメインキャストとしての出演が決まっており、さらに同クールのTBS系日曜劇場『ブラックペアン シーズン2』への出演も発表されました。今年は本格女優としてやっていけるのかの勝負の年になりそうです」（同） 「美容番長」の異名を取る田中みな実（写真：西村尚己/アフロ）   「私がトレンドを作っている」 　そんな田中だが、先日は自身の写真集『Sincerely yours…』が4年5カ月ぶりに5度目の重版となると発表された。累計発行部数は60.5万部を記録しており、こちらも大きな話題を呼んだ。 「田中さんの写真集は、すでに『令和で最も売れた写真集』と言われるほどの発行部数を誇っていますが、発売から4年以上たったあとに重版がかかるのは異例です。3月にオンエアされた『アナザースカイ』の1時間スペシャルで、写真集のロケ地となったバルセロナを彼女が再訪し、改めて写真集への思いを語ったことも大きいと思います。発売当時は興味がなかった人も、ここ数年の田中さんの美容番長ぶりなどを目の当たりにし、新たなファンになったというケースもあるでしょう。TBS退社から今年で丸10年。女優業も精力的にこなしつつ、タレントとしての地位は盤石です」（同） 　順風満帆に見える田中だが、その一方で、最近ではラジオでの発言が物議を醸したこともある。レギュラーラジオ番組「田中みな実　あったかタイム」（TBSラジオ）では頻繁に美容情報を発信し、「私がトレンドを作っているのよ」と自ら発言するほどだが、先日「寝る前のスマホいじりをやめたら、顔のエラの張り出しがなくなった」（5月4日放送）という話を披露し、SNSをにぎわせた。 「田中さんは20代後半ごろ、いい睡眠がとれておらず、就寝中に歯ぎしりをしていた時期もあったとか。そのため、数年前から寝る前のスマホイジリをやめ、読書やラジオを聴く時間に当てたところ、フェイスラインがとてもスリムになったと話していました。局アナ時代と現在では顔相が変わったことに、整形疑惑を持たれていたこともありましたが、それもスマホ断ちをしたおかげだと否定していました。ただし、医学的なエビデンスがあるわけでもなく、SNSでも真偽を疑う声が上がり、プチ炎上しました」（女性週刊誌の芸能担当記者） まだあとけなさが残る頃の田中みな実   「タコハイ」撤去でも流れ弾 　さらに翌週に同番組で、自身の姿が掲載された週刊誌の写真記事について「こんなにブスな瞬間、逆によく撮れたなって、びっくりする。家の中でもこんな顔しないのに」と発言。この週刊誌への物言いもネットニュースで報じられた。 「以前、田中と交際していた藤森慎吾が5月1日に結婚を発表しましたが、SNSでは田中のことを心配する声も上がっていました。その直後、エラ取れた発言や週刊誌に対する恨み節があったので、元カレの結婚報道で混乱し変な方向に行ってしまうのでは、と思われたのでしょう。また最近、自身がCMキャラクターを務める『タコハイ』の酒場や看板を京急蒲田駅に設置するという企画が、アルコール依存問題に取り組むNPOからの反対を受けて中止になりました。これには賛否両論が渦巻き、田中も巻き込まれた形ですが、本来クレバーで嗅覚の効く彼女にしては、安易に企画に乗ってしまったようにも思えます。因果関係が不確かな発言が続いたり、美容を突き詰めた人にありがちなスピリチュアルな方向性に行ったりすれば、離れていくファンも出てくる可能性もあります」（同） タイトなドレスを着るとスタイルの良さが際立つ（写真：アフロ）   マネージャーが辞めていったことも 　芸能評論家の三杉武氏は田中についてこう述べる。 「TBS退社から10年間の田中さんの活躍はすさまじいものがあります。旬が短く、浮き沈みの激しい芸能界の最前線でこれだけ長期間にわたって出続けているのは異例でしょう。演技に関しても多忙なスケジュールの中で自主的にレッスンに通うなど、女優業にも常に向上心を持って臨んでいるようです。そうした陰の努力が実を結び、演技に対する業界内での評価も高まっています。ただし、成功すればするほど周囲が扱いづらくなり、結果的に独りよがりな方向に走ってしまうというリスクはあります。過去には、プロ意識の高さやストイックさが裏目に出て担当マネージャーが次々と辞めていくといった報道もありました。局アナ時代からセルフプロデュース能力の高さで頭角を現し、独力で人気アナとなったという自負もあるだけに、自分と同じ能力を周囲にも期待してしまうのかもしれません。ただ、最近はそうした話も耳にしませんし、スタッフとも良好な関係を築けているようです」 　女優業がすこぶる順調なだけに、変な脇道にそれることなく、まっすぐに芸能界を突き進んでもらいたいものだ。 （藤原三星）