書評『四次元が見えるようになる本』根上生也著 |AERA dot. (アエラドット)

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《話題の新刊 (週刊朝日)》

四次元が見えるようになる本 根上生也著

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土屋敦#話題の新刊

 3次元で生きるわれわれには、実際に4次元の世界を見ることができない。しかし、位相幾何学的グラフ理論の第一人者で、なおかつ「計算しない数学」を提唱している著者は、4次元の身体感覚を身につけることは可能だ、という。
 ごく簡単に言えば、4次元とは、4本の座標軸が直交している空間であり、3次元空間を見下ろしたり、無限に重ねたりできる。それは、われわれが、紙に書かれた2次元の世界を上から見下ろしたり、重ねたりできるのに近く、そういった具体的なものからイメージを広げていくことで徐々に4次元の世界を想像できるようになってくる。
 ドラえもんの「4次元ポケット」の構造や、4次元ではふたを開けずに箱の中身を取り出せたり、あらゆる結び目がほどけてしまうことなども、なんとなく納得できるようになるのだ。
 スプーン曲げや壁抜け、瞬間移動などのオカルト的なトピックを敢えて取り上げて数学的に解説するなど、その内容は親しみやすく、専門知識がなくとも楽しみながら読める作品だ。

週刊朝日 2012年10月19日号


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