オール巨人が語る「漫才師」としての矜持 コロナで「収入が10分の1」になっても譲れない“ルール”とは (1/4) 〈dot.〉|AERA dot. (アエラドット)

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オール巨人が語る「漫才師」としての矜持 コロナで「収入が10分の1」になっても譲れない“ルール”とは

連載「上方芸能ここだけの話」

オール巨人さん(撮影/中西正男)

オール巨人さん(撮影/中西正男)

 今年11月で70歳になる漫才師のオール巨人さん。2月には歌手としてシングル「夢浪漫」もリリースするなど力強く歩みを進めていますが、新型コロナ禍は自らの信念を直撃する出来事だと言います。巨人さんが語る“漫才師であるためのルール”とは。

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 新型コロナ禍、僕らみたいな劇場芸人にはピンポイントでダメージが直撃しています。

 緊急事態宣言になったら劇場もストップする。解除になって劇場を開けるにしても、無観客だったり、極端にお客さんを減らしたりで、通常営業はできない。劇場と同じように、お客さんの前で漫才をする営業はほぼゼロになってしまっている。

 去年からそういう状況が続く中、ホンマにね、リアルな話を言うと、僕の収入的に言ったらコロナ禍前の10分の1です。

 正直、それでも僕は食べていけないわけではない。これまでの蓄えもありますし。ただ、劇場メインの若手なんかは今の状況では生きていけない。それが現実です。

 僕はね、この歳まで漫才をしているとは思ってなくて、ずっと「“漫才適齢期”は45歳」だと言ってきたんです。なので、50歳までには辞めたいと思っていました。

 ただ、見てくださっている方も歳をとるからですかね(笑)。ありがたい話ですけど、これまで需要があった。「それならば、出してもらいます」ということが続いてきましたけど、コロナ禍では本当に考えさせられました。

 改めて、芸人の在り方というか、自分の立ち位置、大事にするもの。そういう部分を見つめ直すことになりました。

 僕はね、やっぱり、劇場を大事にしたい芸人なんです。

 テレビでの漫才は、極力しないようにしてきました。もし、番組で漫才をする場合も、劇場でやるネタはやりません。

 高いお金を払って遠方から来てくださる方もいらっしゃいますし、一生で一回しか来られない方もいらっしゃる。そういった方のために、劇場用のネタは取っておいてあるんです。それをテレビでやってしまうと、わざわざ劇場に来ていただく方に申し訳ない。


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