平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。経済部門(筆者調べ) ※続きはこちら!
平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。経済部門(筆者調べ) ※続きはこちら!

「経済」部門では、「バブル経済」(1990年 ※「バブル」で検索)がヒット数1位に。それにしても1990年というのは、意外。いわゆるバブル景気は86~91年頃と言われ、当時20代でブイブイ言わしていた自分のなかで、「バブル」という名前がついたのは崩壊後のことだ。バブルまっただ中には、「当たり前の好景気」と思い込んでいた記憶がある。

 いつか弾ける「バブル」と知っていたら、散財をやめて堅実に貯金に励んだのに。当時は、早く言ってよ~と、神さまに文句を言ったものだが、なんだ。90年にはすでにその不吉な名は広まっていたらしい。

 経済か政治か、どちらに入れるか迷った「アベノミクス」(2013年・安倍晋三内閣総理大臣)も、経済部門の10位以内に入るなど、なかなか検討。もしも政治部門で見たら「忖度」(2017年・稲本ミノル)をおさえて5位にインだ。

平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。サイエンス・テクノロジー部門(筆者調べ)
平成時代に「新語・流行語大賞」などを受賞した言葉など約300語を調査。Googleの検索ヒット数が高かったものからジャンル別にランキングにした。サイエンス・テクノロジー部門(筆者調べ)

 最後は「サイエンス・テクノロジー部門」。個人的に、この部門で今も使っているのは、「STAP細胞はありま~す」(2014年)なのだが、こちらノミネートはしたもののトップテン入りはなし。「スマホ」(2011年・AND market 霞が関ほか)が、「インターネット」(1995年・村井純慶応義塾大学教授)を抑えて、この部門の22語中1位になった。

「インターネット」が登場した当時、その言葉の爆発感はすごいものがあった。ほとんどの人は、インターネットが何たるかをわかっていなかったけど、とりあえず「未来の物」とか、「カッコいい物」の代名詞として使っておけ、みたいな。「INTERNET」という文字が描かれたペンケースやお弁当箱、車体に「INTERNET」と描かれただけの「インターネット自転車」まで発売されたり。かたや「スマホ自転車」はいまだに聞いたことないから、ヒット数は多くても、格としてはまだまだってことだろう。

 そういえばヒット数が多くて当然なので、ランキングの対象外としたが、「平成」(1989年特別賞)も、今現在9桁のヒットがある過去の受賞語のひとつ。その平成の次の時代も、「インターネット」くらいワクワクする新語流行語の登場に、期待してます。(文/福光 恵)